インドと言えば…と言うと必ず出て来る、Taj Mahal(タージマハル)。
ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンが22年の歳月をかけて愛する亡き王妃の為に建てた霊廊。
わざわざ建物一つを見にわざわざ行くのもなあと思ったけど、インドに来たならやっぱり一度は見ておかないと行けないというプレッシャーと、Delhi(デリー)からそれほど遠くないアクセスの良さ、そしてちょうどデリーのホステルで知り合ったMatt(マット)とNikki(ニッキー)が行くとのことで仲間ができたことで、行ってみることになった。
Agra駅 |
他の旅人に聞いて、オンライン(Cleartrip)で予約をすることにした。
私たちが利用するのは、6時間だけなので寝台で行く必要がないんだけど、そもそも列車自体の出発地点と終点がかなり離れているため、座席車が少なく、寝台車で構成されている事が多い。
この列車も例外でなく、ほとんど寝台車で構成されていた。
いくつかのクラスの内、私たちが選んだのは、大体バックパッカーに人気の安いクラスのひとつ、sleeperクラス。寝台クラスでエアコンがなく(ちょうどこの時期は暑くないため問題なかった)、ひとつの区切りにびっしりと8人(下段x2、中段x2、上段x2、横下段x1、横上段x1)が寝れるようになっている。
オンラインで予約さえしちゃえば、印刷して列車に乗るだけ。
ただ、違う寝台車に乗ってしまうとクラスの違う隣の寝台車へ移動できないことが多いため、自分の寝台車に乗り込むのが鉄則。だから、乗車時はみんな自分の寝台車を探すのにホームを(どこにどの寝台車が止まるか電車が来てみないとわからない)走る、走る!
もみくちゃになりながらやっとの思いで自分の寝台車に乗り込むと、席を見つけてやっと一息。
でも、ゆっくりと電車が動き出すと、まさに「世界の車窓から」の世界。
sleeperクラスは、エアコンがついていないため、みんな窓を開けている。だから風がびゅんびゅん入ってきて気持ちいい~!
でも、みんな食べ物のゴミとかペットボトルとか、どんどん窓から捨てるのにはびっくりしたなあ。昔はプラスチックがなく、ゴミを捨てても汚れ度は高が知れてたんだろうけど、今はお陰で線路の周りは結構ゴミが目立ったりする。これも文化だね。
先進国だって、見えないところにゴミを放棄してるからとやかく言う権利はないのだ。
さて、車窓の外に広がるのどかな日常を通り過ぎ、隣に座っている家族にいろいろと質問され、インドのお菓子をいただいたり、車内をそれはそれはたくさんの種類の物売り(ほぼ食べ物類)が通り過ぎ…。インドの列車はとにかく遅いけど、それもご愛嬌。地元の人とふれあい、地元の人の生活の一部を体験し、広いインドを感じるとっても良い交通手段だと思う。
電車で物売りの人が売りにくるチャイ、サモサなどは本当においしいのでおすすめ!お腹が慣れたら是非試すべし。
こうして、6時間はあっという間に過ぎ、いよいよアグラへ;。
ここは、基本的にタージ・マハル目的なので、二日のみの滞在。
朝日と夕日に染まるタージ・マハルはそれぞれいろんな人からお勧めされていたので、まずは朝5時半起きで、朝の澄んだ空気を吸いながらまだ薄暗い中、歩いて西門へ。
西門は、団体客の利用が多いため混むんだけど、早朝は団体客はまだ到着していず(といっても、団体客は先に旅行会社が入場券を購入しているため、門が開くちょっと前に到着する)、列は短い。
でも、朝6時でまだチケット売り場も開いていないのに、すでに列ができていたのは少しびっくり。私たちが待っていた30分近くの内に列はかなりの長さになっていた。さすが世界のタージ。
入場券を買ってすぐ入れるかと思いきや、門が開くのはちょっと後。
空は白々としてきて、並んでる多数の観光客の興奮も高まっていく。
そして、いよいよ開門!
セキュリティーチェックを終え、入ると…まだ、タージは見えず。
中庭を抜け、もうひとつ貫禄のある門を抜けると…いよいよタージ・マハルが!
その絶対的な対称を覆う、真っ白な肌が朝日に染まったタージ・マハルは、本当に惚れ惚れしちゃうほど美しい。
残念なことに、既に何百人にもなる観光客はみんな、見ることよりも写真を撮ることに熱中してたけど。
現代のデジカメ文化というのは、その時その場所にある現実を体験するよりも写真に納めなきゃいけないという焦燥感を促すようで、あんまり好きじゃないなあ。写真哲学については、ジョーとも、他の旅人ともかなりディスカッションする機会があったけど、長旅をしていて毎日新鮮な体験をしている旅人は、みんな同じことを思っていることが多い。
私も、体験する前にいっぱい写真を撮ってしまう傾向にあるので、旅行に限らず、一日一日、せっかく目の前に広がっている「リアリティー」を五感でしっかり吸収するようにしていきたい。
なので、タージ・マハルでは急がず、階段に腰掛けたり、ゆっくり歩いて細部に注意を払うように気をつけてみた。そのお陰か、もっと深く味わえたような気がしたかな!?
タージ・マハルは、愛する亡き王妃の為に建てられた建築物である事は既に書いたけど、そのモデルとなったのは、「天国にある家の内の一軒」だそう。だから真っ白なのかな。
この建築物の詳細を聞くと、かなり細かいところまで気を配って建てられているらしく、とっても興味深い。
例えば、下から見上げたときタージマハルの背景には空しかないように、少し土台に土を足して高台にした上に、川の側だからすぐ後ろに建物が建たないような立地を選んだ、とか、四隅にある塔はどの角度から見ても対象になるよう少し角度をつけて建てられている、など。
ここではガイドさんがいた方が面白いかも。私たちは、こっそり他のガイドさんをところどころで盗み聞きしてたけど。
たかが建物、と思っていたけど、足を伸ばして見に来てよかった!
おまけ:
アグラには、タージマハル以外に要塞もあるけど、こちらはジョーとニッキーだけ入場し、私とマットは外で待っていた。インドは要塞が至る所にあるから、選んで入らないと破算しちゃうのだ。
あとは、マーケットを歩き回ったり(ここのマーケットは観光客が少なくてよかった)、ホテルのレストランでチャイをすすりながらゆっくりしたり。
タージ・マハルの南門前にいっぱいある、「タージマハルを展望できるルーフトップレストラン」のひとつにも行ったけど、ちょろっとタージマハルが見えるくらいで、大したことなかったな~。まあ、安く朝ごはんを食べれたのは嬉しかったけど。
ちなみに、アグラーにも猿が多く、町中いろんなところでみかけ、お金がなくてもベンチに座って眺めてるだけで楽しかった。
● 写真: アグラー
ただ、違う寝台車に乗ってしまうとクラスの違う隣の寝台車へ移動できないことが多いため、自分の寝台車に乗り込むのが鉄則。だから、乗車時はみんな自分の寝台車を探すのにホームを(どこにどの寝台車が止まるか電車が来てみないとわからない)走る、走る!
sleeper class 夜にはこのスペースに8台のベッドができるのだ |
でも、ゆっくりと電車が動き出すと、まさに「世界の車窓から」の世界。
sleeperクラスは、エアコンがついていないため、みんな窓を開けている。だから風がびゅんびゅん入ってきて気持ちいい~!
でも、みんな食べ物のゴミとかペットボトルとか、どんどん窓から捨てるのにはびっくりしたなあ。昔はプラスチックがなく、ゴミを捨てても汚れ度は高が知れてたんだろうけど、今はお陰で線路の周りは結構ゴミが目立ったりする。これも文化だね。
先進国だって、見えないところにゴミを放棄してるからとやかく言う権利はないのだ。
さて、車窓の外に広がるのどかな日常を通り過ぎ、隣に座っている家族にいろいろと質問され、インドのお菓子をいただいたり、車内をそれはそれはたくさんの種類の物売り(ほぼ食べ物類)が通り過ぎ…。インドの列車はとにかく遅いけど、それもご愛嬌。地元の人とふれあい、地元の人の生活の一部を体験し、広いインドを感じるとっても良い交通手段だと思う。
電車で物売りの人が売りにくるチャイ、サモサなどは本当においしいのでおすすめ!お腹が慣れたら是非試すべし。
こうして、6時間はあっという間に過ぎ、いよいよアグラへ;。
列車の旅をエンジョイする夫婦 |
ここは、基本的にタージ・マハル目的なので、二日のみの滞在。
朝日と夕日に染まるタージ・マハルはそれぞれいろんな人からお勧めされていたので、まずは朝5時半起きで、朝の澄んだ空気を吸いながらまだ薄暗い中、歩いて西門へ。
西門は、団体客の利用が多いため混むんだけど、早朝は団体客はまだ到着していず(といっても、団体客は先に旅行会社が入場券を購入しているため、門が開くちょっと前に到着する)、列は短い。
でも、朝6時でまだチケット売り場も開いていないのに、すでに列ができていたのは少しびっくり。私たちが待っていた30分近くの内に列はかなりの長さになっていた。さすが世界のタージ。
入場券を買ってすぐ入れるかと思いきや、門が開くのはちょっと後。
空は白々としてきて、並んでる多数の観光客の興奮も高まっていく。
そして、いよいよ開門!
セキュリティーチェックを終え、入ると…まだ、タージは見えず。
中庭を抜け、もうひとつ貫禄のある門を抜けると…いよいよタージ・マハルが!
その絶対的な対称を覆う、真っ白な肌が朝日に染まったタージ・マハルは、本当に惚れ惚れしちゃうほど美しい。
残念なことに、既に何百人にもなる観光客はみんな、見ることよりも写真を撮ることに熱中してたけど。
現代のデジカメ文化というのは、その時その場所にある現実を体験するよりも写真に納めなきゃいけないという焦燥感を促すようで、あんまり好きじゃないなあ。写真哲学については、ジョーとも、他の旅人ともかなりディスカッションする機会があったけど、長旅をしていて毎日新鮮な体験をしている旅人は、みんな同じことを思っていることが多い。
私も、体験する前にいっぱい写真を撮ってしまう傾向にあるので、旅行に限らず、一日一日、せっかく目の前に広がっている「リアリティー」を五感でしっかり吸収するようにしていきたい。
朝日の淡い光に浮かぶタージ・マハル |
真っ白なので、太陽の角度によってピンクやオレンジや白とどんどん色を変えるので、それだけでもびっくりしちゃう。
私たちは、一番好きだったのは朝日に染まるタージ・マハルかな。
タージ・マハルは、愛する亡き王妃の為に建てられた建築物である事は既に書いたけど、そのモデルとなったのは、「天国にある家の内の一軒」だそう。だから真っ白なのかな。
この建築物の詳細を聞くと、かなり細かいところまで気を配って建てられているらしく、とっても興味深い。
例えば、下から見上げたときタージマハルの背景には空しかないように、少し土台に土を足して高台にした上に、川の側だからすぐ後ろに建物が建たないような立地を選んだ、とか、四隅にある塔はどの角度から見ても対象になるよう少し角度をつけて建てられている、など。
ここではガイドさんがいた方が面白いかも。私たちは、こっそり他のガイドさんをところどころで盗み聞きしてたけど。
建物自体の美しさもすごいけど、ここまで細かく設計されて秘密がぎゅっとつまっているのを聞くと、なんでこんなに世界中から観光客を惹きつけるのかすごくわかる気がした。
滑らかな彫刻 |
いた! |
タージと一緒に夕日に染まる観光客 |
たかが建物、と思っていたけど、足を伸ばして見に来てよかった!
おまけ:
アグラには、タージマハル以外に要塞もあるけど、こちらはジョーとニッキーだけ入場し、私とマットは外で待っていた。インドは要塞が至る所にあるから、選んで入らないと破算しちゃうのだ。
あとは、マーケットを歩き回ったり(ここのマーケットは観光客が少なくてよかった)、ホテルのレストランでチャイをすすりながらゆっくりしたり。
タージ・マハルの南門前にいっぱいある、「タージマハルを展望できるルーフトップレストラン」のひとつにも行ったけど、ちょろっとタージマハルが見えるくらいで、大したことなかったな~。まあ、安く朝ごはんを食べれたのは嬉しかったけど。
ちなみに、アグラーにも猿が多く、町中いろんなところでみかけ、お金がなくてもベンチに座って眺めてるだけで楽しかった。
Agra Fort |
よく見かける人参と大根の組み合わせ。紅白膾? |
Rikshaw(リキシャ)はスリル満点 |
● 写真: アグラー