2011年6月9日木曜日

India: Agra: 天国の宮殿 タージマハル

[インド 〜アグラ〜]

インドと言えば…と言うと必ず出て来る、Taj Mahal(タージマハル)。
ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンが22年の歳月をかけて愛する亡き王妃の為に建てた霊廊。

わざわざ建物一つを見にわざわざ行くのもなあと思ったけど、インドに来たならやっぱり一度は見ておかないと行けないというプレッシャーと、Delhi(デリー)からそれほど遠くないアクセスの良さ、そしてちょうどデリーのホステルで知り合ったMatt(マット)とNikki(ニッキー)が行くとのことで仲間ができたことで、行ってみることになった。


Agra駅
インド初の列車体験は、このDheli(デリー)~Agra(アグラ)間の6時間の列車の旅。

他の旅人に聞いて、オンライン(Cleartrip)で予約をすることにした。
私たちが利用するのは、6時間だけなので寝台で行く必要がないんだけど、そもそも列車自体の出発地点と終点がかなり離れているため、座席車が少なく、寝台車で構成されている事が多い。
この列車も例外でなく、ほとんど寝台車で構成されていた。

いくつかのクラスの内、私たちが選んだのは、大体バックパッカーに人気の安いクラスのひとつ、sleeperクラス。寝台クラスでエアコンがなく(ちょうどこの時期は暑くないため問題なかった)、ひとつの区切りにびっしりと8人(下段x2、中段x2、上段x2、横下段x1、横上段x1)が寝れるようになっている。

オンラインで予約さえしちゃえば、印刷して列車に乗るだけ。
ただ、違う寝台車に乗ってしまうとクラスの違う隣の寝台車へ移動できないことが多いため、自分の寝台車に乗り込むのが鉄則。だから、乗車時はみんな自分の寝台車を探すのにホームを(どこにどの寝台車が止まるか電車が来てみないとわからない)走る、走る!
sleeper class
夜にはこのスペースに8台のベッドができるのだ
もみくちゃになりながらやっとの思いで自分の寝台車に乗り込むと、席を見つけてやっと一息。

でも、ゆっくりと電車が動き出すと、まさに「世界の車窓から」の世界。
sleeperクラスは、エアコンがついていないため、みんな窓を開けている。だから風がびゅんびゅん入ってきて気持ちいい~!
でも、みんな食べ物のゴミとかペットボトルとか、どんどん窓から捨てるのにはびっくりしたなあ。昔はプラスチックがなく、ゴミを捨てても汚れ度は高が知れてたんだろうけど、今はお陰で線路の周りは結構ゴミが目立ったりする。これも文化だね。
先進国だって、見えないところにゴミを放棄してるからとやかく言う権利はないのだ。


さて、車窓の外に広がるのどかな日常を通り過ぎ、隣に座っている家族にいろいろと質問され、インドのお菓子をいただいたり、車内をそれはそれはたくさんの種類の物売り(ほぼ食べ物類)が通り過ぎ…。インドの列車はとにかく遅いけど、それもご愛嬌。地元の人とふれあい、地元の人の生活の一部を体験し、広いインドを感じるとっても良い交通手段だと思う。
電車で物売りの人が売りにくるチャイ、サモサなどは本当においしいのでおすすめ!お腹が慣れたら是非試すべし。
こうして、6時間はあっという間に過ぎ、いよいよアグラへ;。

列車の旅をエンジョイする夫婦

ここは、基本的にタージ・マハル目的なので、二日のみの滞在。
朝日と夕日に染まるタージ・マハルはそれぞれいろんな人からお勧めされていたので、まずは朝5時半起きで、朝の澄んだ空気を吸いながらまだ薄暗い中、歩いて西門へ。
西門は、団体客の利用が多いため混むんだけど、早朝は団体客はまだ到着していず(といっても、団体客は先に旅行会社が入場券を購入しているため、門が開くちょっと前に到着する)、列は短い。
でも、朝6時でまだチケット売り場も開いていないのに、すでに列ができていたのは少しびっくり。私たちが待っていた30分近くの内に列はかなりの長さになっていた。さすが世界のタージ。
入場券を買ってすぐ入れるかと思いきや、門が開くのはちょっと後。
空は白々としてきて、並んでる多数の観光客の興奮も高まっていく。
そして、いよいよ開門!
セキュリティーチェックを終え、入ると…まだ、タージは見えず。

中庭を抜け、もうひとつ貫禄のある門を抜けると…いよいよタージ・マハルが!
その絶対的な対称を覆う、真っ白な肌が朝日に染まったタージ・マハルは、本当に惚れ惚れしちゃうほど美しい。

残念なことに、既に何百人にもなる観光客はみんな、見ることよりも写真を撮ることに熱中してたけど。
現代のデジカメ文化というのは、その時その場所にある現実を体験するよりも写真に納めなきゃいけないという焦燥感を促すようで、あんまり好きじゃないなあ。写真哲学については、ジョーとも、他の旅人ともかなりディスカッションする機会があったけど、長旅をしていて毎日新鮮な体験をしている旅人は、みんな同じことを思っていることが多い。
私も、体験する前にいっぱい写真を撮ってしまう傾向にあるので、旅行に限らず、一日一日、せっかく目の前に広がっている「リアリティー」を五感でしっかり吸収するようにしていきたい。


朝日の淡い光に浮かぶタージ・マハル
なので、タージ・マハルでは急がず、階段に腰掛けたり、ゆっくり歩いて細部に注意を払うように気をつけてみた。そのお陰か、もっと深く味わえたような気がしたかな!?

真っ白なので、太陽の角度によってピンクやオレンジや白とどんどん色を変えるので、それだけでもびっくりしちゃう。
私たちは、一番好きだったのは朝日に染まるタージ・マハルかな。


タージ・マハルは、愛する亡き王妃の為に建てられた建築物である事は既に書いたけど、そのモデルとなったのは、「天国にある家の内の一軒」だそう。だから真っ白なのかな。
この建築物の詳細を聞くと、かなり細かいところまで気を配って建てられているらしく、とっても興味深い。
例えば、下から見上げたときタージマハルの背景には空しかないように、少し土台に土を足して高台にした上に、川の側だからすぐ後ろに建物が建たないような立地を選んだ、とか、四隅にある塔はどの角度から見ても対象になるよう少し角度をつけて建てられている、など。
ここではガイドさんがいた方が面白いかも。私たちは、こっそり他のガイドさんをところどころで盗み聞きしてたけど。

建物自体の美しさもすごいけど、ここまで細かく設計されて秘密がぎゅっとつまっているのを聞くと、なんでこんなに世界中から観光客を惹きつけるのかすごくわかる気がした。


滑らかな彫刻
いた!
タージと一緒に夕日に染まる観光客


たかが建物、と思っていたけど、足を伸ばして見に来てよかった!


おまけ:
アグラには、タージマハル以外に要塞もあるけど、こちらはジョーとニッキーだけ入場し、私とマットは外で待っていた。インドは要塞が至る所にあるから、選んで入らないと破算しちゃうのだ。
あとは、マーケットを歩き回ったり(ここのマーケットは観光客が少なくてよかった)、ホテルのレストランでチャイをすすりながらゆっくりしたり。
タージ・マハルの南門前にいっぱいある、「タージマハルを展望できるルーフトップレストラン」のひとつにも行ったけど、ちょろっとタージマハルが見えるくらいで、大したことなかったな~。まあ、安く朝ごはんを食べれたのは嬉しかったけど。
ちなみに、アグラーにも猿が多く、町中いろんなところでみかけ、お金がなくてもベンチに座って眺めてるだけで楽しかった。

Agra Fort
よく見かける人参と大根の組み合わせ。紅白膾?
Rikshaw(リキシャ)はスリル満点

● 写真: アグラー

2011年5月31日火曜日

India: Delhi: 第4弾陸路移動開始!

[インド 〜デリー〜]

とうとうここまで来た。
そう、インド!
やっとアジア、もうアジア。
(飛行機の関係で香港にちょっと立ち寄ったけど)

とうとう、私達の旅もこれから終盤を迎える。
私達の最後の陸路移動第4弾インド~日本の出発点、インドはデリー。


ごちゃごちゃ、でもみんなぶつからなくて不思議
インド——。
止む事を知らない喧騒、独特のスパイスと排気ガスとゴミと下水の混じった匂い、放し飼いで(デリー等の大都市でも)のんびり道行く牛、見渡す限り所狭しと行き交う人々(さすが人口11億)、至る所に投げ捨てられているゴミ、道行く女性のサリーに代表される町中にちりばめられているカラフルな色。

「インド、すごいなあ」と思ったのは、ITが栄え、テクノロジーも世界レベルへと近代化が進む一方で、日本も含め至る所で進む盲目的な欧米化に飲まれる事無く、4000年間培って来た文化を元に我が道を行くその精神、そのパワー。
まだまだ女性の普段着はサリーだし、映画はハリウッドなんかより独自のボリウッドが絶大な人気だし、ダンスと言えば伝統的なインドのダンスがベースになってるし、カースト制はなくなったと主張するけどまだまだ貧困の差がカーストの違いからある所もある。

もちろん、私みたいな部外者は、全部が全部賛成できるわけではない。でも、それもひっくるめて全てインド。その国を体験しようとしたら、その文化をシャットアウトするのではなく、背景をわかる努力をしないとね。


さて、最初ちょっとびっくりしたのが、牛。
もちろん、幼少時代を過ごしたインドネシアにも牛くらいはどこにでもいたけれど、インドみたいに大都市で車がたくさん通るような道の真ん中にどっかりと寝そべっている牛がいっぱいいるのは見た事がなかった。
ヒンズー教でシバ神の乗り物として崇められている牛は、牛肉として食されることはなく、のんびりとすごしている。橋を渡っていようが、車がビュンビュン走る大通りの真ん中に寝ていようが、車や人間が避けて通り、追い払ったりしない。
最初は襲ってくるんじゃないかとドキドキしたけど、慣れたら通るときに「ハイハイ、ごめんなさいね~、通してね~」なんて、ちょっと頭をなでれるようになった。


Chadni Chowkの裏道のパコラ屋さん
他に戸惑ったのが、外国人ということで凝視されること。
向こうがバイクに乗ってようが、道に座ってようが、歩いていようが、私たち外国人が歩いていると珍しいらしく、遠慮なく凝視される。しかも真顔で。

最近では、でっかいキャノンやニコンの一眼レフを首から提げた外国人がうじゃうじゃと世界中からインドに来ているため、そこまで珍しくはなくなってきているのか、凝視される条件(?)はもっとレベルが上がってると思う。
でも、私たち2人は色んな意味で目立つから、凝視されまくり!
なんていったって、アジア人と白人のカップルということで今までも目立った来たわけだけど、インドの都会(小さな観光町に行くと、外国人のヒッピーが髪や髭をボーボーに伸ばしているのでこれまた珍しくはない)では女の人は髪を切らないため、髪の短い女と髪の長い男、という取り合わせもまた目立つらしい。
それにしても、「凝視されるよ」というのは聞いていたけど、笑顔も嫌悪も何もない、あの澄んだ真っ黒な大きな目でポーカーフェースで凝視されると、正直ちょっと怖いのだ。そして、目が合っても目をそらしてくれない。なので、ついこちらから目を逸らしてしまう。

ハッピー観光客withできたてパコラ
「怖い、凝視されるとあまり気持ちのいいものじゃない」と片付けるのは簡単だけど、そんなんじゃインドがわからないまま帰ることになるんじゃないのか…。
なんとなく、「そんなんじゃだめだ!」と思い、凝視に負けないトレーニングをすることにした。
真顔で凝視し返し、向こうが目を逸らすのを待つ、というゲームを作って勝手にやってみる事にした。これが、なかなか難しい。
でも、根気よく続けていると、段々と75%ぐらいの確立で凝視コンテストに勝てる(?)ようになってきた!

びっくりしたのは、これができるようになると、ちょっと度胸がつき、人だけでなく、「見たら失礼かも、見たら変に思われるかも」なんて心配が吹き飛び、景色も町並みもスラムも、インドを恐れずに見ることができるようになった気がする。

インド人観光客に一緒に写真を撮ってくれと頼まれた
ここで、ゲームをレベルアップ(?)してみた。
「凝視されたら、でっかいスマイルを返す。」
これは、無視される可能性があるので怖くてなかなかスリルものだけど、ゲームだと思ってやれば気軽に挑戦できる。
そして、ここでまた思いがけない利点が。頑固な無表情と思えた顔たちが、たくさんのスマイルに!
もちろん、こちらの笑顔を無表情で見つめ返してくる人も多かったけど、スマイルが返って来れば親しみが沸き、実際色んな人とちょっとしたおしゃべりができたり。インド人は好奇心が強いため、実際話してみるといろいろ教えてくれるし、いろいろ聞かれ、会話が弾んでとっても楽しい!


電線までカオス
そうそう、インドでは、外国人観光客と写真を撮るのが流行らしく、私まで「一緒に写真を撮って下さい」と言われてしまった。まんざら悪い気もしないな〜。でも、あまりにもボサボサな格好なので、私で良いのか?と思っちゃった。もう1人一緒にいたドイツ人と日本人のハーフの美人な友達を代わりに写したらいいのに〜、なんて。



さてデリーでは、3泊のみの予定で、観光はあまりしなかったけど、いくつか印象に残ったものがある。


見渡す限りの人、モノ、色
まずは、Chandni Chowk(チャンドニー・チョウク)。

一帯が市場なんだけど、あの活気、喧噪、匂い、人ごみ、全てがまさにインドを絵に描いたよう。
うちらはホステル仲間11人で行動していたので、目立つ、目立つ!
とにかく道行く人にジロジロ見られるし、すごい人なので立ち止まっていられず、11人がバラバラになりそうになるし。結構ストレス溜まる〜!ということで、大通りを歩くのはやめ、裏の小さい小道に入って迷ってみることにしてみた。
これがまた楽しい!
店がぎっしりと並ぶ割に人が大通りより少なく、観光客も少ないので、地元の人が行くような英語の全く通じない安い店や屋台がいっぱいあり、ここでインド初の屋台料理を食べてみた。あつあつの揚げ物にスパイシーなソース。おいしい!幸せ♪


Joshiがとっても美味しい
ローカルレストランに連れてってくれた
もう一つは、名も無いローカルなレストラン。
いくつも薦めたい所はあるけど、名前も場所もよくわからず。
一つ印象に残ったのは、カウチサーフィンのホストと行ったレストラン。
ここでは、生憎カウチサーフィンのリクエストを出すのが遅くて、泊めてもらうホストが見つからなかったけど、ディナーなら会えるよと行ってくれた人がいた。
それが、インドの新聞社で働くJoshi(ジョシー)。オフィスを見学させてくれただけでなく、ジャーナリストが集まる美味しいローカルな店という所に連れて行ってくれ、タリー(サラダ、ご飯、カレー数種、チャツネ、デザートなどがつくインドの定番の食べ放題の定食)をごちそうしてくれた。おいしいご飯だけでなく、色々とジャーナリストからインドの話を聞けた、素晴らしい機会だった。

他にも観光では、ガンジーミュージアム、Old fort、Humayun's Tombなどを観て周った。
インドは、どこにカメラを向けても絵になるので、今度は一眼レフを持って行きたいなあ。ほとんどの観光客が一眼レフを持って来ているのが頷ける。


デリーは、地下鉄がきれいで便利でとっても観光に便利。タクシー等は、時間があれば別だけど、道がかなり混むので急いでるときはあまりおすすめしないかも。


因みに、インドは「交渉等で疲れる、なんとなく危なそう」というイメージがある人も多いみたいだけど、確かに値段交渉や客引きがしつこくぼったくられたりして嫌な思いをする観光客が多い一方で、ヒンズー教徒の多いインドでは、観光に携わっていない人々は正直な人が多く、世界の他の所で体験したような身の危険を感じたような事は全くないし、気をつけていればスリ等もほとんど体験しない(少なくとも、私達は一度もスリに遭った事は無い)。デリーでは、地下鉄も便利だけど、歩いてみるのもおすすめ。もちろん、他の国同様、最低限の注意は払うのは言うまでもないけど。


こうして、「インド、すごく素晴らしい国だけど、疲れるよ」と聞いていた通り、確かに神経を使うため疲労するけど、デリー滞在数日の間でとっても楽しいと思えるようになってきた。
これからのインドも楽しくなりそう!


さて、デリー以降どこに行こうかあまり計画を立てていなかったんだけど、ホステルで一緒に滞在していたイギリス出身のMatt(マット)とNikki(ニッキー)が、Agra(アグラー)、Jaipur(ジャイプール)、Jodhpur(ジョドプール)に行くと言ったので、私達も同行させてもらう事にした。

次は、アグラーにインドで初めての長距離列車で向かうぞ〜!


● 写真: デリー

2011年5月28日土曜日

Hong Kong: ただいま、アジア

[香港 〜香港〜]


香港は夜景の方が見応え有りかも
ただいま、アジア!!!!
世界一周なんてとってもエキサイティングな事をしているのに、なぜこんなにアジア圏に帰ってくるのが嬉しいか。それは何と言っても、食文化。


もちろん、世界の料理もそれぞれとってもおいしいんだけど、米大好きな私に取っては、米&醤油中心文化はやっぱりほっとする。一年も離れていたので尚更。
子供の頃から海外生活で色んな国に住んできたけど、歳をとるにつれて和食がどんどん好きになってしまった。そうすると、住むならまだアジアン食品スーパー等で買って来て料理も出来るけど、旅行なんてしてると、なかなか手軽に和食を食べるのは難しく時にはとっても恋しくなってしまう。


ナイトマーケットで晩ご飯♪
一年旅をしていて全く和食を見かけなかったわけではない。
和食は、寿司ブームは落ち着いたものの、結構コスモポリタンな町なら少なくとも一軒くらいは見かけるし、だから和食に飢えると大して味には拘り無くなるため何回か奮発して食べに行ったし、ブラジルのサンパウロでは日本人街でまさに日本のレベルと引けを取らないラーメンまで食べた。
でも、和食は何故かどこに行っても高い!家庭料理ならそんなに材料費かけずに作れるハズなのになあ。
幸い中華は安く食べれる所が世界中にある為、それでなんとか凌いでは来たけど。でもやっぱりどこかでたらふく米を食べたいと言う願望は強かったんだろうなあ。香港入りする日が近づくと、自分でもびっくりする程わくわくしちゃったのだ。




Johnと夕食の後お買い物
香港は、日本から近くていつでも行けるので、今回のこの旅行ではさほど入れる必要がなかった所ではあったんだけど、ワンワールドの世界一周航空券ではJohannesburg(ヨハネスブルク)からDehli(デリー)の直行便が無く、香港を経由する事になった。
当初の予定では4泊くらいで充分だと考えていたんだけど、インド行きの飛行機をとろうとしても何故か一週間程ずっと満席。
…あ。またやっちゃった。
そう、アジアでもかなりの大祭り、旧正月!!
これは困った。飛行機が取れないので出国は旧正月後、でも正月はホテルは取りにくいし、いろいろ閉まってるし、物価も上がる。イスラエルでも同じ目にあったのに、またやってしまった。
でも、どうしようもないので仕方なく十泊もする事に。
う〜ん、お金がないのでそんなに買い物もできないし、香港小さいし、10日もすることがあるだろうか。


JeffとJohnのご両親にもお世話になっちゃった
ホテルは、なんと最終的には一泊のみ払えば良い事になった。
一泊目のせま〜い部屋ばかりのホテルがいくつも入っている悪名高い(!?)雑居ビル、Chungking Mansion(重慶マンション)を予約。確かにビルに入ると、一階はかなりごちゃごちゃしていて、暗いしウルサいしで不安になる上、いくつもワンフロアのホテルが入っているので見つけるまで苦労するけど、お目当てのホテルに行き着けば大丈夫。
この苦労に関わらずバックパッカーの足が耐えないのは、この巨大な雑居ビルに入っているホテルは激狭いけど、とっても安いことにある。
私達が泊まったホテルも例外無く狭く窓の外は灰色の配水管がぐちゃぐちゃと並ぶ、窓なんて無いにふさわしいものだけど、とってもきれいに掃除してあり、TVもあるし快適で文句なしだった。場所も、九龍(カオルーン)で観光に便利だし。


地下鉄も便利だけど、船で移動もまた楽しい
ではあと残り9日間をどうしたか。
ありがたい事に、数日間は私達の大学の同級生のJeff(ジェフ)のお兄さんのJohn(ジョーン)のめっちゃくちゃ豪華なアパートに泊めてもらい、残りは私の父がホテルステイをプレゼントしてくれた。
久々のプライバシーがあり、Wifiつき、ふわふわベッドという快適な環境で、本当に嬉しい。ここでも優しさが身に沁みる…。
ジェフ達のご両親にはご飯もおごってもらってしまった。


10日間も最初は時間をつぶせるか自信がなかったんだけど、食べて観光してたらあっという間にすぎちゃった。
ご飯がおいしく、泊まってた所が快適だったから、のんびりと部屋で過ごすこともでき、ある意味長旅の疲れを癒してインドへのパワーをチャージする良い休暇だったかも。




ヒュンジュ一家。ほのぼの〜
まず最初にした事は、ロンドンで行きそびれたので、香港では着いてすぐ私の前会社の支社に遊びに行った。日頃から仲が良かったので早速雑談で盛り上がり、ランチまで一緒にする機会があってラッキ〜♪ここでもおごってもらっちゃった。


東京でジョーと一緒に語学学校に行っていたヒュンジュとも久々に再会!
現在はフランス人のご主人と赤ちゃんと3人で香港に住んでいる。ゆっくり飲茶を食べながらおしゃべりに花を咲かせあっという間に時間が経っちゃった。そしてなんと、またまたおごってもらってしまった。


この高層ビル群は圧巻
友達との再会がひとところ落ち着くと、あとは、とにかく観光三昧。
久々にこんなに観光客っぽい事をしたなあというくらい。
嬉しかったのは、イグアスの滝で仲良くなったAdam(アダム)と再会できたこと。彼は南米の後アメリカに帰って仕事をしていたんだけど、ちょうどこの時休暇で香港に来ていたのでめでたく合流。数日間一緒に行動できて楽しかったなあ。


観光地で心に残ったのは、圧倒される素晴らしい建築の結集した超高層ビル地帯と、新界と言われる観光客が比較的少なく、昔からの伝統や歴史が垣間見れる地区と、ライトアップと、ナイトマーケットと、旧正月花火&パレード、旧正月の準備をしている人々、そしてもちろん、食べ物。
逆に、買い物をする金銭的余裕が無いので、スタンレーマーケットとかモールの並ぶ中心街は退屈だったかも。
マカオは行きたかったんだけど、正月は大人気らしく、船が取れず敢無く断念。また今度だね。


香港では相席多し。新景記はおいしい!
新界ではたまたま正月に行ったため、爆竹が鳴っていておもしろく、ある一帯を代々同じ家系で占めている劉家の所では、とっても親切な劉家のおばさんが劉家の伝統の建物や正月祝いの飾り物の意味等、とっても親切に教えてくれた。ガイドブックとは違う、こういう文化を知る機会があるとやっぱり印象に残る。




さて、やっとご飯の話。
インドに行く前にちょっとでも日本食に近いものを、と、香港では食べまくり。


和食より脂っこいものが多く、少し飽きたこともあったけど、やっぱり久々の東アジアの味。嬉しかったなあ。
bubble tea(タピオカティー)
ナイトマーケットでは安くたらふく食べれて、雰囲気も楽しく幸せ〜。
Crystal Jade(翡翠拉麵小籠包)の料理はレベルが高く、何を食べてもおいしい。
そして、日頃あまり麺は食べない私が本当においしいと思った新景記もおすすめ。
あと、今更だけどハマったのがタピオカティー!香港では日本より断然安くて、とにかく飲みまくった。
いやあ、本当に香港の食はすごい。


こうして、体力の疲れも、東アジア料理への恋しい思いも吹き飛ばし、いよいよインドに行く準備が整った。
10日間、久々に何不自由ない、快適で楽しい日々を香港で過ごせたのも、香港の観光への真剣な取り組みに加え(香港ほどバスでもどこでも無料Wifiが使えた所は世界中無かったし、空港へのアクセスも抜群に良いし、観光案内所もビックリする位親切で役に立つ)、友達や家族のお陰。ありがとう〜〜!!


いわば大晦日。みんな正月準備が大変そう