2011年5月31日火曜日

India: Delhi: 第4弾陸路移動開始!

[インド 〜デリー〜]

とうとうここまで来た。
そう、インド!
やっとアジア、もうアジア。
(飛行機の関係で香港にちょっと立ち寄ったけど)

とうとう、私達の旅もこれから終盤を迎える。
私達の最後の陸路移動第4弾インド~日本の出発点、インドはデリー。


ごちゃごちゃ、でもみんなぶつからなくて不思議
インド——。
止む事を知らない喧騒、独特のスパイスと排気ガスとゴミと下水の混じった匂い、放し飼いで(デリー等の大都市でも)のんびり道行く牛、見渡す限り所狭しと行き交う人々(さすが人口11億)、至る所に投げ捨てられているゴミ、道行く女性のサリーに代表される町中にちりばめられているカラフルな色。

「インド、すごいなあ」と思ったのは、ITが栄え、テクノロジーも世界レベルへと近代化が進む一方で、日本も含め至る所で進む盲目的な欧米化に飲まれる事無く、4000年間培って来た文化を元に我が道を行くその精神、そのパワー。
まだまだ女性の普段着はサリーだし、映画はハリウッドなんかより独自のボリウッドが絶大な人気だし、ダンスと言えば伝統的なインドのダンスがベースになってるし、カースト制はなくなったと主張するけどまだまだ貧困の差がカーストの違いからある所もある。

もちろん、私みたいな部外者は、全部が全部賛成できるわけではない。でも、それもひっくるめて全てインド。その国を体験しようとしたら、その文化をシャットアウトするのではなく、背景をわかる努力をしないとね。


さて、最初ちょっとびっくりしたのが、牛。
もちろん、幼少時代を過ごしたインドネシアにも牛くらいはどこにでもいたけれど、インドみたいに大都市で車がたくさん通るような道の真ん中にどっかりと寝そべっている牛がいっぱいいるのは見た事がなかった。
ヒンズー教でシバ神の乗り物として崇められている牛は、牛肉として食されることはなく、のんびりとすごしている。橋を渡っていようが、車がビュンビュン走る大通りの真ん中に寝ていようが、車や人間が避けて通り、追い払ったりしない。
最初は襲ってくるんじゃないかとドキドキしたけど、慣れたら通るときに「ハイハイ、ごめんなさいね~、通してね~」なんて、ちょっと頭をなでれるようになった。


Chadni Chowkの裏道のパコラ屋さん
他に戸惑ったのが、外国人ということで凝視されること。
向こうがバイクに乗ってようが、道に座ってようが、歩いていようが、私たち外国人が歩いていると珍しいらしく、遠慮なく凝視される。しかも真顔で。

最近では、でっかいキャノンやニコンの一眼レフを首から提げた外国人がうじゃうじゃと世界中からインドに来ているため、そこまで珍しくはなくなってきているのか、凝視される条件(?)はもっとレベルが上がってると思う。
でも、私たち2人は色んな意味で目立つから、凝視されまくり!
なんていったって、アジア人と白人のカップルということで今までも目立った来たわけだけど、インドの都会(小さな観光町に行くと、外国人のヒッピーが髪や髭をボーボーに伸ばしているのでこれまた珍しくはない)では女の人は髪を切らないため、髪の短い女と髪の長い男、という取り合わせもまた目立つらしい。
それにしても、「凝視されるよ」というのは聞いていたけど、笑顔も嫌悪も何もない、あの澄んだ真っ黒な大きな目でポーカーフェースで凝視されると、正直ちょっと怖いのだ。そして、目が合っても目をそらしてくれない。なので、ついこちらから目を逸らしてしまう。

ハッピー観光客withできたてパコラ
「怖い、凝視されるとあまり気持ちのいいものじゃない」と片付けるのは簡単だけど、そんなんじゃインドがわからないまま帰ることになるんじゃないのか…。
なんとなく、「そんなんじゃだめだ!」と思い、凝視に負けないトレーニングをすることにした。
真顔で凝視し返し、向こうが目を逸らすのを待つ、というゲームを作って勝手にやってみる事にした。これが、なかなか難しい。
でも、根気よく続けていると、段々と75%ぐらいの確立で凝視コンテストに勝てる(?)ようになってきた!

びっくりしたのは、これができるようになると、ちょっと度胸がつき、人だけでなく、「見たら失礼かも、見たら変に思われるかも」なんて心配が吹き飛び、景色も町並みもスラムも、インドを恐れずに見ることができるようになった気がする。

インド人観光客に一緒に写真を撮ってくれと頼まれた
ここで、ゲームをレベルアップ(?)してみた。
「凝視されたら、でっかいスマイルを返す。」
これは、無視される可能性があるので怖くてなかなかスリルものだけど、ゲームだと思ってやれば気軽に挑戦できる。
そして、ここでまた思いがけない利点が。頑固な無表情と思えた顔たちが、たくさんのスマイルに!
もちろん、こちらの笑顔を無表情で見つめ返してくる人も多かったけど、スマイルが返って来れば親しみが沸き、実際色んな人とちょっとしたおしゃべりができたり。インド人は好奇心が強いため、実際話してみるといろいろ教えてくれるし、いろいろ聞かれ、会話が弾んでとっても楽しい!


電線までカオス
そうそう、インドでは、外国人観光客と写真を撮るのが流行らしく、私まで「一緒に写真を撮って下さい」と言われてしまった。まんざら悪い気もしないな〜。でも、あまりにもボサボサな格好なので、私で良いのか?と思っちゃった。もう1人一緒にいたドイツ人と日本人のハーフの美人な友達を代わりに写したらいいのに〜、なんて。



さてデリーでは、3泊のみの予定で、観光はあまりしなかったけど、いくつか印象に残ったものがある。


見渡す限りの人、モノ、色
まずは、Chandni Chowk(チャンドニー・チョウク)。

一帯が市場なんだけど、あの活気、喧噪、匂い、人ごみ、全てがまさにインドを絵に描いたよう。
うちらはホステル仲間11人で行動していたので、目立つ、目立つ!
とにかく道行く人にジロジロ見られるし、すごい人なので立ち止まっていられず、11人がバラバラになりそうになるし。結構ストレス溜まる〜!ということで、大通りを歩くのはやめ、裏の小さい小道に入って迷ってみることにしてみた。
これがまた楽しい!
店がぎっしりと並ぶ割に人が大通りより少なく、観光客も少ないので、地元の人が行くような英語の全く通じない安い店や屋台がいっぱいあり、ここでインド初の屋台料理を食べてみた。あつあつの揚げ物にスパイシーなソース。おいしい!幸せ♪


Joshiがとっても美味しい
ローカルレストランに連れてってくれた
もう一つは、名も無いローカルなレストラン。
いくつも薦めたい所はあるけど、名前も場所もよくわからず。
一つ印象に残ったのは、カウチサーフィンのホストと行ったレストラン。
ここでは、生憎カウチサーフィンのリクエストを出すのが遅くて、泊めてもらうホストが見つからなかったけど、ディナーなら会えるよと行ってくれた人がいた。
それが、インドの新聞社で働くJoshi(ジョシー)。オフィスを見学させてくれただけでなく、ジャーナリストが集まる美味しいローカルな店という所に連れて行ってくれ、タリー(サラダ、ご飯、カレー数種、チャツネ、デザートなどがつくインドの定番の食べ放題の定食)をごちそうしてくれた。おいしいご飯だけでなく、色々とジャーナリストからインドの話を聞けた、素晴らしい機会だった。

他にも観光では、ガンジーミュージアム、Old fort、Humayun's Tombなどを観て周った。
インドは、どこにカメラを向けても絵になるので、今度は一眼レフを持って行きたいなあ。ほとんどの観光客が一眼レフを持って来ているのが頷ける。


デリーは、地下鉄がきれいで便利でとっても観光に便利。タクシー等は、時間があれば別だけど、道がかなり混むので急いでるときはあまりおすすめしないかも。


因みに、インドは「交渉等で疲れる、なんとなく危なそう」というイメージがある人も多いみたいだけど、確かに値段交渉や客引きがしつこくぼったくられたりして嫌な思いをする観光客が多い一方で、ヒンズー教徒の多いインドでは、観光に携わっていない人々は正直な人が多く、世界の他の所で体験したような身の危険を感じたような事は全くないし、気をつけていればスリ等もほとんど体験しない(少なくとも、私達は一度もスリに遭った事は無い)。デリーでは、地下鉄も便利だけど、歩いてみるのもおすすめ。もちろん、他の国同様、最低限の注意は払うのは言うまでもないけど。


こうして、「インド、すごく素晴らしい国だけど、疲れるよ」と聞いていた通り、確かに神経を使うため疲労するけど、デリー滞在数日の間でとっても楽しいと思えるようになってきた。
これからのインドも楽しくなりそう!


さて、デリー以降どこに行こうかあまり計画を立てていなかったんだけど、ホステルで一緒に滞在していたイギリス出身のMatt(マット)とNikki(ニッキー)が、Agra(アグラー)、Jaipur(ジャイプール)、Jodhpur(ジョドプール)に行くと言ったので、私達も同行させてもらう事にした。

次は、アグラーにインドで初めての長距離列車で向かうぞ〜!


● 写真: デリー

2011年5月28日土曜日

Hong Kong: ただいま、アジア

[香港 〜香港〜]


香港は夜景の方が見応え有りかも
ただいま、アジア!!!!
世界一周なんてとってもエキサイティングな事をしているのに、なぜこんなにアジア圏に帰ってくるのが嬉しいか。それは何と言っても、食文化。


もちろん、世界の料理もそれぞれとってもおいしいんだけど、米大好きな私に取っては、米&醤油中心文化はやっぱりほっとする。一年も離れていたので尚更。
子供の頃から海外生活で色んな国に住んできたけど、歳をとるにつれて和食がどんどん好きになってしまった。そうすると、住むならまだアジアン食品スーパー等で買って来て料理も出来るけど、旅行なんてしてると、なかなか手軽に和食を食べるのは難しく時にはとっても恋しくなってしまう。


ナイトマーケットで晩ご飯♪
一年旅をしていて全く和食を見かけなかったわけではない。
和食は、寿司ブームは落ち着いたものの、結構コスモポリタンな町なら少なくとも一軒くらいは見かけるし、だから和食に飢えると大して味には拘り無くなるため何回か奮発して食べに行ったし、ブラジルのサンパウロでは日本人街でまさに日本のレベルと引けを取らないラーメンまで食べた。
でも、和食は何故かどこに行っても高い!家庭料理ならそんなに材料費かけずに作れるハズなのになあ。
幸い中華は安く食べれる所が世界中にある為、それでなんとか凌いでは来たけど。でもやっぱりどこかでたらふく米を食べたいと言う願望は強かったんだろうなあ。香港入りする日が近づくと、自分でもびっくりする程わくわくしちゃったのだ。




Johnと夕食の後お買い物
香港は、日本から近くていつでも行けるので、今回のこの旅行ではさほど入れる必要がなかった所ではあったんだけど、ワンワールドの世界一周航空券ではJohannesburg(ヨハネスブルク)からDehli(デリー)の直行便が無く、香港を経由する事になった。
当初の予定では4泊くらいで充分だと考えていたんだけど、インド行きの飛行機をとろうとしても何故か一週間程ずっと満席。
…あ。またやっちゃった。
そう、アジアでもかなりの大祭り、旧正月!!
これは困った。飛行機が取れないので出国は旧正月後、でも正月はホテルは取りにくいし、いろいろ閉まってるし、物価も上がる。イスラエルでも同じ目にあったのに、またやってしまった。
でも、どうしようもないので仕方なく十泊もする事に。
う〜ん、お金がないのでそんなに買い物もできないし、香港小さいし、10日もすることがあるだろうか。


JeffとJohnのご両親にもお世話になっちゃった
ホテルは、なんと最終的には一泊のみ払えば良い事になった。
一泊目のせま〜い部屋ばかりのホテルがいくつも入っている悪名高い(!?)雑居ビル、Chungking Mansion(重慶マンション)を予約。確かにビルに入ると、一階はかなりごちゃごちゃしていて、暗いしウルサいしで不安になる上、いくつもワンフロアのホテルが入っているので見つけるまで苦労するけど、お目当てのホテルに行き着けば大丈夫。
この苦労に関わらずバックパッカーの足が耐えないのは、この巨大な雑居ビルに入っているホテルは激狭いけど、とっても安いことにある。
私達が泊まったホテルも例外無く狭く窓の外は灰色の配水管がぐちゃぐちゃと並ぶ、窓なんて無いにふさわしいものだけど、とってもきれいに掃除してあり、TVもあるし快適で文句なしだった。場所も、九龍(カオルーン)で観光に便利だし。


地下鉄も便利だけど、船で移動もまた楽しい
ではあと残り9日間をどうしたか。
ありがたい事に、数日間は私達の大学の同級生のJeff(ジェフ)のお兄さんのJohn(ジョーン)のめっちゃくちゃ豪華なアパートに泊めてもらい、残りは私の父がホテルステイをプレゼントしてくれた。
久々のプライバシーがあり、Wifiつき、ふわふわベッドという快適な環境で、本当に嬉しい。ここでも優しさが身に沁みる…。
ジェフ達のご両親にはご飯もおごってもらってしまった。


10日間も最初は時間をつぶせるか自信がなかったんだけど、食べて観光してたらあっという間にすぎちゃった。
ご飯がおいしく、泊まってた所が快適だったから、のんびりと部屋で過ごすこともでき、ある意味長旅の疲れを癒してインドへのパワーをチャージする良い休暇だったかも。




ヒュンジュ一家。ほのぼの〜
まず最初にした事は、ロンドンで行きそびれたので、香港では着いてすぐ私の前会社の支社に遊びに行った。日頃から仲が良かったので早速雑談で盛り上がり、ランチまで一緒にする機会があってラッキ〜♪ここでもおごってもらっちゃった。


東京でジョーと一緒に語学学校に行っていたヒュンジュとも久々に再会!
現在はフランス人のご主人と赤ちゃんと3人で香港に住んでいる。ゆっくり飲茶を食べながらおしゃべりに花を咲かせあっという間に時間が経っちゃった。そしてなんと、またまたおごってもらってしまった。


この高層ビル群は圧巻
友達との再会がひとところ落ち着くと、あとは、とにかく観光三昧。
久々にこんなに観光客っぽい事をしたなあというくらい。
嬉しかったのは、イグアスの滝で仲良くなったAdam(アダム)と再会できたこと。彼は南米の後アメリカに帰って仕事をしていたんだけど、ちょうどこの時休暇で香港に来ていたのでめでたく合流。数日間一緒に行動できて楽しかったなあ。


観光地で心に残ったのは、圧倒される素晴らしい建築の結集した超高層ビル地帯と、新界と言われる観光客が比較的少なく、昔からの伝統や歴史が垣間見れる地区と、ライトアップと、ナイトマーケットと、旧正月花火&パレード、旧正月の準備をしている人々、そしてもちろん、食べ物。
逆に、買い物をする金銭的余裕が無いので、スタンレーマーケットとかモールの並ぶ中心街は退屈だったかも。
マカオは行きたかったんだけど、正月は大人気らしく、船が取れず敢無く断念。また今度だね。


香港では相席多し。新景記はおいしい!
新界ではたまたま正月に行ったため、爆竹が鳴っていておもしろく、ある一帯を代々同じ家系で占めている劉家の所では、とっても親切な劉家のおばさんが劉家の伝統の建物や正月祝いの飾り物の意味等、とっても親切に教えてくれた。ガイドブックとは違う、こういう文化を知る機会があるとやっぱり印象に残る。




さて、やっとご飯の話。
インドに行く前にちょっとでも日本食に近いものを、と、香港では食べまくり。


和食より脂っこいものが多く、少し飽きたこともあったけど、やっぱり久々の東アジアの味。嬉しかったなあ。
bubble tea(タピオカティー)
ナイトマーケットでは安くたらふく食べれて、雰囲気も楽しく幸せ〜。
Crystal Jade(翡翠拉麵小籠包)の料理はレベルが高く、何を食べてもおいしい。
そして、日頃あまり麺は食べない私が本当においしいと思った新景記もおすすめ。
あと、今更だけどハマったのがタピオカティー!香港では日本より断然安くて、とにかく飲みまくった。
いやあ、本当に香港の食はすごい。


こうして、体力の疲れも、東アジア料理への恋しい思いも吹き飛ばし、いよいよインドに行く準備が整った。
10日間、久々に何不自由ない、快適で楽しい日々を香港で過ごせたのも、香港の観光への真剣な取り組みに加え(香港ほどバスでもどこでも無料Wifiが使えた所は世界中無かったし、空港へのアクセスも抜群に良いし、観光案内所もビックリする位親切で役に立つ)、友達や家族のお陰。ありがとう〜〜!!


いわば大晦日。みんな正月準備が大変そう

2011年5月26日木曜日

South Africa: Johannesburg: またか...

[南アフリカ 〜ヨハネスブルク〜]

Zambia(ザンビア)のLivingstone(リビングストーン)からは、Johannesburg(ヨハネスブルク)まで簡単に手配できるバスがなく、ヨハネスブルクからの飛行機の期日も迫っていたため、空路で移動。そのお陰で上空からヴィクトリアの滝を見る事ができたから一石二鳥だった。

武器の貿易申請所の案内!?さすが
さて、ヨハネスブルクはデトロイトなどと並ぶ、世界でも屈指の危険な町。
どれ位危険かというと、日中、丸腰で中心街を歩いていると、地元の人にもびっくりされ注意される位、危ない。まあ、もちろん特に何もないときも多いけど、拉致、強姦、強盗が起こる頻度が高いらしい。
また、あまりにも犯罪が多いため、防犯カメラに写る犯罪を生中継で流す番組があるほど。
ただ、危ないのは中心街が主で、少し中心街を外れ、郊外に行くと少しマシらしい。
2010年にサッカーのワールドカップがあった為、以前よりは治安は改善されたという話も聞く。

緑も多く平和に見えるヨハネスブルク郊外
さて、中心街がそんなに危ないとは知らずに選んだ私達のホステルは、幸いな事に中心街ではなく、郊外にあった。郊外と言っても、ヨハネスブルクは高層ビルが立ち並ぶ縦型大都市というよりは、東京の区外のように郊外(?)の街が連なって大都市を形成している、平たい平面型大都市なので、そんな郊外はいっぱいあるのだけど。(東京で言うと、中心街は「新宿」や「丸の内」、郊外は「吉祥寺」や「渋谷」などの感覚)

ホステルのある一帯は、中心街程は危なくなく、ホステルの人に聞いたら、日が暮れたら外出は薦めないけど(もちろんタクシー等で移動するならOK)、日中なら大丈夫との事。でも、平面型都市のため、ちょっと最寄りのコンビニやスーパーに行こうと思っても、1km以上離れている。プラハやロンドンとはちょっと感覚が違う。また、その為足下を見てタクシーは高いし、一方でヨハネスブルクのホステルは塀の中で完結できるよう、バーからプールまで完備されている。どちらにしろ、観光で長居をする場所ではないかも。

スーパーの焼きたてパンコーナーは大人気で
長蛇の列が
ヨハネスブルクは、私達のこの第3弾陸路移動の最終地点。
ここでは、3泊だけして次の大陸(いよいよアジア!)入りするための香港行き飛行機を待つ予定だった。でも、1泊しただけで、とにかくする事がなく退屈なのに気付き、3泊とどまる事にするのは長すぎだったかなあと反省。まあでも我慢するしか無い。


そして、いよいよ次の日が香港入りと迫った時に緊急事態発生!!!!
そう、また旦那が熱を発症してしまったのだ。いつもと同じ、いきなりの39度近い熱。
「またか...。」というのが最初の感想。
うぅ、もうやだ〜〜〜!勘弁してよ〜〜!

南アフリカと言えばBBQ.
勿論ホステルにもBBQセットが揃う
泣いても仕方が無いので、動けない旦那を部屋に置いて、ロビーでどうしようかちょっと思案。リビングストーンは、マラリア地域。マラリアの薬は高かったけどナミビアで購入し、ちゃんと飲んでいた...にも関わらず、この高熱。
マラリアはいくつかタイプがあり、24時間以内に死に至るものや、何回か熱が上がったり下がったりする山がありどんどん悪くなるタイプなど、地域や蚊によって症状が変わる。でも、鉄則は、マラリア地域滞在後2〜4週間以内に発熱したらすぐ病院に連れて行く事。
予防薬はあくまでも予防薬で、絶対にマラリアにならないとは言い切れない。なので、Joeもマラリアである可能性が高い。でも、様子をみて(本当はマラリアだったら様子見する余裕なんて無いんだけど)香港に渡り(といってもその前で検疫で熱が高くてバレるか)、やっぱり熱が下がらず病院に行こうとなったとき、マラリア地域ではない香港でマラリアだった場合医師がすぐ適切な処置を行えるかということを考慮すると、ヨハネスブルクで病院に行っておいた方がよさそうだ。

お世話になった病院
結局、損保ジャパンに説明して近くの良い病院を探してもらい、高いタクシーに乗って行く事にした。着いた病院はきれいで大きく、信頼できそうで安心。
ここで、緊急時に使おうと契約継続していた日本の携帯から病院に到着した旨を損保ジャパンに知らせるために電話をかけた(そうするよう言われていたので)。もちろん、電話代の事を考慮して向こうからかけ直しましょうかとすぐに聞いてくれるんだけど、国際電話を日本の携帯からすると、電話をかけるにもかけられるにも結局お金がかかる為、かけ直してもらっても意味が無いので、とにかく用件だけ言ってもらう事にした。
ところが、電話代が高いし、病院の受付もあってこっちは急いでいるのに、やれあの診断書が必要だとか、やれこの請求書が必要だとか...。所定の診断書なんて、ホステルでも印刷できなかったため、医師に書いてもらう必要な項目を聞いたんだけど、項目が多くてちょっと面倒くさいし、説明だけで時間がかかる。しかも、その説明で終わりかと思いきや、なんと請求の仕方などの説明も始まってしまった。
病気の夫をかかえ、高い携帯代を気にし、受付の人に呼ばれたりしてもうストレス大!!
善かれと思って一気に説明してくれているんだろうけど、さすがにここでやめてもらった。損保ジャパンは今の所対応も早く好きなんだけど、時々こういう事もある。

もはや高熱のプロ。高熱でも笑顔
さて、ジョーはと言えば。
さすがにこういう高熱も何回も経験した為、とっても落ち着いていらっしゃった。まあそれだけでも救いかな。
病院では、マラリアの検査はもちろん、血液検査で他にも色々調べてくれたみたいで、更にレントゲンまで撮ってくれた。ちょうどその日、なんだか病院がバタバタしていて(といっても普段どういう感じか知らないので比べられないけど)時間がかかったけど。
色んな所で待たされ、最終的には4時間後にやっと病院を出れた。
Joeは今まで日本で健康診断を特に受けていなかったので、時間はかかったけど結構綿密に行われたこの検査は却って良かったかも。
診断は、マラリアではないとのこと。良かったあ。抗生物質などを貰い、無事ホステルに帰宅。

薬が効いたのか、次の日はもう熱も下がり、元気になっていたJoe。
もう慣れたけど、やっぱり病気はお互い疲れる!これ以上、もうありませんように。


お陰で次の日は元気に

後日談。
香港に着いて小さなホステルの部屋でニュースを見ていたら、なんとヨハネスブルクの私達が行った病院が映っているではないか!!
なんと、ちょうど私達が病院に行った同じ日、同じ位の時間に、ネルソン・マンデラが入院したとか。いろいろと時間がかかったのはそのせいだったのかなあ。

2011年5月17日火曜日

Zambia: Livingstone: 地球に走る亀裂へ!

[ザンビア ~リビングストーン~]

ホステルでのんびり
ナミブ砂漠に惹かれるよりもずっと前から気になっていたのが、Victoria Falls(ヴィクトリアの滝)。
数年前、偶然ネットで見つけた航空写真が衝撃的だった。
上から見ると、まるでジャングルに覆われている地球がゴゴゴゴッと裂け、そこに水が流れ込んでいるように見えるヴィクトリアの滝。当時この不思議な光景を見て、是非いつか自分の目で見てみたいと思っていた。

この世界一周の大まかな旅程を組むときも、南部アフリカを入れたのは、もちろんこのヴィクトリアの滝を見るため。なので、いよいよヴィクトリアの滝へ一番近い町、Livingstone(リビングストーン)入りした時はもうわくわくしっぱなし!

雨合羽をレンタルすることに
実は、この南部アフリカでは、前回も書いたとおりCapetown(ケープタウン)からナミブ砂漠を通り、ヴィクトリアの滝で終了という、もうこれ以上完璧なツアーはないといった、私の見たいところだけを上手くかいつまんで3週間で回るというツアーに参加しようと思っていた。
結局は、高くつくし、自由度が低くて断念したんだけど、このツアーのリサーチをした時にもうひとつ気になりだしたのが、Okavango delta(オカヴァンゴ デルタ)という世界最大の内陸デルタ地帯。TVなどのアフリカの映像でもよく映し出される、ぐねぐねのこのデルタを通る川にも魅了されてしまった。丁度、ナミブ砂漠とヴィクトリアの滝の間にあるので、ツアーでももちろん寄る所。
私たちも、ツアーに参加しないにしても、ナミブ砂漠の次はオカヴァンゴ・デルタに寄りたいと思っていた。


集合写真!
…んだけど。
丁度、雨季で野生動物が少ない時期なので断念することに。
ジャングルの雨季は、緑も生き生きとしてとてもきれいなんだけど、野生動物はわざわざ川まで来なくても水が至る所にあるので、人間が通るような所に顔を見せに来ない。
広大なジャングルの中を回ろうと思ったら、当然車やガイドが必要になるので、お金もかかる。Brazil(ブラジル)のPantanal(パンタナル)という湿地帯に行った時は、丁度雨季が終わったときだったんだけど、まだまだ水は至る所にふんだんにあって、高いツアー代を払って行った割には、動物好きな私たちにとってはあまり野生動物に遭遇せず残念なツアーになってしまった。勿論それなりに楽しんだけど。
今回は、二の舞にならないよう、潔く諦める事に。
別に自然は逃げるわけではなし!また後で来ればいいのさ。


バンジージャンパー
ナミビアのSwakopmund(スワコップムンド)からWindhoek(ヴィントゥック)経由で、国境及びザンベジ川を越え、Zambia(ザンビア)のLivingstone(リビングストーン)へ、バスで25時間。
巨大観光地のヴィクトリアの滝が近いわりに、まだまだ観光地っぽくはなく、素朴な町。

着いた日は、緑あふれる中庭のあるホステルで明日に備え、体力をチャージ。ATMでお金下ろして明日のおやつを買い、ホステルに戻ってのんびり。プールもあったんだけど入らずに、中庭のくたびれたカウチで猫とごーろごろ。
だって、バス旅が長くて疲れたんだもーん。

水しぶきがすごい!
そして、いよいよヴィクトリアの滝をお目にかかる日が!
予約しておいたホステルのフリーシャトルに乗り込み、ジャングルに囲まれた滝へ。
ヴィクトリアの滝は、ザンビアとジンバブエの国境に位置し、Victoria Falls Bridge(ヴィクトリア・フォールズ橋)を徒歩で渡り、反対側から滝を見ることもできる。私たちは、時間もないこともあり、今回はザンビア側のみを見ることにした。

まずは、チケット売り場のおじさんに聞いたお薦めルートの一番目の目的地、滝の目の前の展望スポットへ。途中、1ドルでレインコートのレンタルができるお兄さんたちのところに寄った。ちょうど滝から戻ってきていた人たちを見ると、プールに服を着たまま飛び込んできたのかと思わせるほどびっしょびしょ!迷った挙句(貧乏バックパッカーは1ドルでも惜しいのだ~)、結局レンタルすることに。まあ、最終的にはかなり濡れたけど、レンタルしなかった人達よりはマシだったかな?


そして、いよいよ滝の目の前へ!

すごい迫力!

ゴォォォォォォッという爆音を立てて、大量の水が下に落ちていく。
雨季という事もあり、風とものすごい水量とで、滝が落ちた下が見えない。
水しぶきが上からも下からも横からもぐるぐる回る風に押されてどんどん襲ってくる。まるで台風の中を歩いているみたいだけど、音もすごいからもう何がなんだかわからなくなる。
圧巻!

滝の上方はのどか
お次は、滝の対面側から滝側に移動、滝の上(川から崖の下に落ちるところ)側へ移動。ここで、ホステルで知り合ったあきら君とあけみちゃん、そしてLaen(ローン)と遭遇。
一歩先は何十メートルと落ちる滝だというのに、とってものどかな川辺で三人とちょっと一休み。結構凶暴なバブーン(猿)がゴミ漁りしているのを警戒しながら、良い天気の午後を過ごした。


最後は、滝の下(滝が落ちた側にある川辺)へ!
ジャングルをどんどんどんどん下っていくんだけど、緑が生い茂った道を辿っていると、あの轟音は聞こえず、まるでただのハイキングに来たみたい。実際川岸に着いても、穏やかな所なので、ジンバブエと繋がっている橋でバンジージャンプをしている人をぼ~っと眺めるくらいしかすることはないけど。
ジャングルの道を辿って下へ下へ
帰りは上り続きで上り嫌いの私にはちょっと大変だったけど(といっても距離はとても短い)、なんとバブーンの引越し(?)に遭遇。40匹くらいどんどん下に下りていくため、道を空けてあげる羽目に。こっちは襲われはしないかとどきどきしているのに、向こうはこちらを「なんだこいつら」位の、「上から目線」でこちらをちら見しながら通り過ぎていった。恐るべし、バブーン。お母さんにぶらさがってる小猿はかわいいんだけどな~。

滝からタクシーに乗っても高いので、地元ののんびりバスを使って帰ることにした。
滝の入り口からローンと3人で近くの村まで10分ほど歩き、とまっているミニバスに乗り込む。満員にならないと出発しないので、気長に地元のおじさん達とおしゃべりに花を咲かせながら待つ。こういう事が、やっぱり思い出に残る。
金はないけど、時間はある。バックパッキング旅行って、心に余裕を持って動け、そこで出会いや発見があるから楽しい。

少し遠目の展望台から

バス待ち

こうして、私達のザンビア滞在もあっという間に終了。
イグアスの時よりも、もっと近くでこの大きな滝を見れて、大満足!
ここまで足を伸ばして本当に良かった。

…でも、実は。
もうこれはアフリカ大陸入りして滝について調べているとき、いろんな観光客が撮った写真を見て覚悟していたことなんだけど、私がイメージしていたヴィクトリアの滝とは違った。そう、私がイメージしていたのは、航空写真のように上から見た、地球の亀裂にこぼれていく大量の水。
今回は、計らずして、時間の関係でリビングストーンからJohannesburg(ヨハネスブルグ)に飛行機で飛んだので、ちょっと高度が高く迫力はいまいちだったけど、少し気分を味わえた。
いつか将来、予算に余裕があるときに来て、観光用飛行機で滝すれすれの上空からあの迫力を味わいたいなあ。

飛行機から見たヴィクトリアの滝

2011年5月11日水曜日

Japan: Tokyo: ただいま

[日本 ~東京~]

ただいま!
約15ヶ月、448日の世界一周の旅を終えて5月3日に帰国しました。

本当に15ヶ月間、短いようで長いようで、でもやっぱりあっという間だった。
毎日毎日新しい出会いがあり、発見があり、苦労があり、驚きがあり、楽しい時間があり、充実した旅で、すっきり心の洗濯が終わり、体バッテリーも満タンにチャージして帰ってきました!

暫くは、毎日家族や友達と時間を過ごしながら、旅のおさらいをしながら、今後どうしていくかJoeとゆっくり考えたいと思います。

まずは、ブログが追いついていないので、そちらを終了せねば!
ということで、まだまだこのブログも続きますので、お楽しみに!

取り急ぎ、帰国のご報告まで。
この15ヶ月間、旅の間、Facebookやブログのコメント、メールやskypeなどを通して遠くで支えてくださった皆様、ありがとうございました!

Horizon huntersの今後決まったらご報告します。楽しみにしていてくださいね。