2011年5月31日火曜日

India: Delhi: 第4弾陸路移動開始!

[インド 〜デリー〜]

とうとうここまで来た。
そう、インド!
やっとアジア、もうアジア。
(飛行機の関係で香港にちょっと立ち寄ったけど)

とうとう、私達の旅もこれから終盤を迎える。
私達の最後の陸路移動第4弾インド~日本の出発点、インドはデリー。


ごちゃごちゃ、でもみんなぶつからなくて不思議
インド——。
止む事を知らない喧騒、独特のスパイスと排気ガスとゴミと下水の混じった匂い、放し飼いで(デリー等の大都市でも)のんびり道行く牛、見渡す限り所狭しと行き交う人々(さすが人口11億)、至る所に投げ捨てられているゴミ、道行く女性のサリーに代表される町中にちりばめられているカラフルな色。

「インド、すごいなあ」と思ったのは、ITが栄え、テクノロジーも世界レベルへと近代化が進む一方で、日本も含め至る所で進む盲目的な欧米化に飲まれる事無く、4000年間培って来た文化を元に我が道を行くその精神、そのパワー。
まだまだ女性の普段着はサリーだし、映画はハリウッドなんかより独自のボリウッドが絶大な人気だし、ダンスと言えば伝統的なインドのダンスがベースになってるし、カースト制はなくなったと主張するけどまだまだ貧困の差がカーストの違いからある所もある。

もちろん、私みたいな部外者は、全部が全部賛成できるわけではない。でも、それもひっくるめて全てインド。その国を体験しようとしたら、その文化をシャットアウトするのではなく、背景をわかる努力をしないとね。


さて、最初ちょっとびっくりしたのが、牛。
もちろん、幼少時代を過ごしたインドネシアにも牛くらいはどこにでもいたけれど、インドみたいに大都市で車がたくさん通るような道の真ん中にどっかりと寝そべっている牛がいっぱいいるのは見た事がなかった。
ヒンズー教でシバ神の乗り物として崇められている牛は、牛肉として食されることはなく、のんびりとすごしている。橋を渡っていようが、車がビュンビュン走る大通りの真ん中に寝ていようが、車や人間が避けて通り、追い払ったりしない。
最初は襲ってくるんじゃないかとドキドキしたけど、慣れたら通るときに「ハイハイ、ごめんなさいね~、通してね~」なんて、ちょっと頭をなでれるようになった。


Chadni Chowkの裏道のパコラ屋さん
他に戸惑ったのが、外国人ということで凝視されること。
向こうがバイクに乗ってようが、道に座ってようが、歩いていようが、私たち外国人が歩いていると珍しいらしく、遠慮なく凝視される。しかも真顔で。

最近では、でっかいキャノンやニコンの一眼レフを首から提げた外国人がうじゃうじゃと世界中からインドに来ているため、そこまで珍しくはなくなってきているのか、凝視される条件(?)はもっとレベルが上がってると思う。
でも、私たち2人は色んな意味で目立つから、凝視されまくり!
なんていったって、アジア人と白人のカップルということで今までも目立った来たわけだけど、インドの都会(小さな観光町に行くと、外国人のヒッピーが髪や髭をボーボーに伸ばしているのでこれまた珍しくはない)では女の人は髪を切らないため、髪の短い女と髪の長い男、という取り合わせもまた目立つらしい。
それにしても、「凝視されるよ」というのは聞いていたけど、笑顔も嫌悪も何もない、あの澄んだ真っ黒な大きな目でポーカーフェースで凝視されると、正直ちょっと怖いのだ。そして、目が合っても目をそらしてくれない。なので、ついこちらから目を逸らしてしまう。

ハッピー観光客withできたてパコラ
「怖い、凝視されるとあまり気持ちのいいものじゃない」と片付けるのは簡単だけど、そんなんじゃインドがわからないまま帰ることになるんじゃないのか…。
なんとなく、「そんなんじゃだめだ!」と思い、凝視に負けないトレーニングをすることにした。
真顔で凝視し返し、向こうが目を逸らすのを待つ、というゲームを作って勝手にやってみる事にした。これが、なかなか難しい。
でも、根気よく続けていると、段々と75%ぐらいの確立で凝視コンテストに勝てる(?)ようになってきた!

びっくりしたのは、これができるようになると、ちょっと度胸がつき、人だけでなく、「見たら失礼かも、見たら変に思われるかも」なんて心配が吹き飛び、景色も町並みもスラムも、インドを恐れずに見ることができるようになった気がする。

インド人観光客に一緒に写真を撮ってくれと頼まれた
ここで、ゲームをレベルアップ(?)してみた。
「凝視されたら、でっかいスマイルを返す。」
これは、無視される可能性があるので怖くてなかなかスリルものだけど、ゲームだと思ってやれば気軽に挑戦できる。
そして、ここでまた思いがけない利点が。頑固な無表情と思えた顔たちが、たくさんのスマイルに!
もちろん、こちらの笑顔を無表情で見つめ返してくる人も多かったけど、スマイルが返って来れば親しみが沸き、実際色んな人とちょっとしたおしゃべりができたり。インド人は好奇心が強いため、実際話してみるといろいろ教えてくれるし、いろいろ聞かれ、会話が弾んでとっても楽しい!


電線までカオス
そうそう、インドでは、外国人観光客と写真を撮るのが流行らしく、私まで「一緒に写真を撮って下さい」と言われてしまった。まんざら悪い気もしないな〜。でも、あまりにもボサボサな格好なので、私で良いのか?と思っちゃった。もう1人一緒にいたドイツ人と日本人のハーフの美人な友達を代わりに写したらいいのに〜、なんて。



さてデリーでは、3泊のみの予定で、観光はあまりしなかったけど、いくつか印象に残ったものがある。


見渡す限りの人、モノ、色
まずは、Chandni Chowk(チャンドニー・チョウク)。

一帯が市場なんだけど、あの活気、喧噪、匂い、人ごみ、全てがまさにインドを絵に描いたよう。
うちらはホステル仲間11人で行動していたので、目立つ、目立つ!
とにかく道行く人にジロジロ見られるし、すごい人なので立ち止まっていられず、11人がバラバラになりそうになるし。結構ストレス溜まる〜!ということで、大通りを歩くのはやめ、裏の小さい小道に入って迷ってみることにしてみた。
これがまた楽しい!
店がぎっしりと並ぶ割に人が大通りより少なく、観光客も少ないので、地元の人が行くような英語の全く通じない安い店や屋台がいっぱいあり、ここでインド初の屋台料理を食べてみた。あつあつの揚げ物にスパイシーなソース。おいしい!幸せ♪


Joshiがとっても美味しい
ローカルレストランに連れてってくれた
もう一つは、名も無いローカルなレストラン。
いくつも薦めたい所はあるけど、名前も場所もよくわからず。
一つ印象に残ったのは、カウチサーフィンのホストと行ったレストラン。
ここでは、生憎カウチサーフィンのリクエストを出すのが遅くて、泊めてもらうホストが見つからなかったけど、ディナーなら会えるよと行ってくれた人がいた。
それが、インドの新聞社で働くJoshi(ジョシー)。オフィスを見学させてくれただけでなく、ジャーナリストが集まる美味しいローカルな店という所に連れて行ってくれ、タリー(サラダ、ご飯、カレー数種、チャツネ、デザートなどがつくインドの定番の食べ放題の定食)をごちそうしてくれた。おいしいご飯だけでなく、色々とジャーナリストからインドの話を聞けた、素晴らしい機会だった。

他にも観光では、ガンジーミュージアム、Old fort、Humayun's Tombなどを観て周った。
インドは、どこにカメラを向けても絵になるので、今度は一眼レフを持って行きたいなあ。ほとんどの観光客が一眼レフを持って来ているのが頷ける。


デリーは、地下鉄がきれいで便利でとっても観光に便利。タクシー等は、時間があれば別だけど、道がかなり混むので急いでるときはあまりおすすめしないかも。


因みに、インドは「交渉等で疲れる、なんとなく危なそう」というイメージがある人も多いみたいだけど、確かに値段交渉や客引きがしつこくぼったくられたりして嫌な思いをする観光客が多い一方で、ヒンズー教徒の多いインドでは、観光に携わっていない人々は正直な人が多く、世界の他の所で体験したような身の危険を感じたような事は全くないし、気をつけていればスリ等もほとんど体験しない(少なくとも、私達は一度もスリに遭った事は無い)。デリーでは、地下鉄も便利だけど、歩いてみるのもおすすめ。もちろん、他の国同様、最低限の注意は払うのは言うまでもないけど。


こうして、「インド、すごく素晴らしい国だけど、疲れるよ」と聞いていた通り、確かに神経を使うため疲労するけど、デリー滞在数日の間でとっても楽しいと思えるようになってきた。
これからのインドも楽しくなりそう!


さて、デリー以降どこに行こうかあまり計画を立てていなかったんだけど、ホステルで一緒に滞在していたイギリス出身のMatt(マット)とNikki(ニッキー)が、Agra(アグラー)、Jaipur(ジャイプール)、Jodhpur(ジョドプール)に行くと言ったので、私達も同行させてもらう事にした。

次は、アグラーにインドで初めての長距離列車で向かうぞ〜!


● 写真: デリー

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