2010年11月28日日曜日

Czech Republic: Prague: おとぎの町

[チェコ共和国 ~プラハ~]

プラハといえば、ここ
すでにPrague(プラハ)に行った事ある人に「お薦めの旅行先は?」と聞くと、かなりの確立で「プラハ」と言われる。そんな大人気のプラハは、前からかなり楽しみにしていた。
でも、同時によく注意されたのは、「Budapest(ブダペスト)と似てるよ」、と。
二つの町が似ているため、何人かに、ブダペストとプラハを立て続けに行くのはあんまりお薦めしないよ~と言われてたけど、近いがために、間をおいて行くことができなかった。

先にブダペストに行ってたので、同じかな~とあまり期待してなかったんだけど、行ってみたら、私の中では二つの町は全然違ったよ。
どちらもそれぞれにロマンチックな雰囲気があり、そういう意味では似てるけど、スケールが違っていて、どちらも甲乙つけがたい良さがあると思う。
ブダペストは、「大きくて(並の大きさじゃなく、本当にドドーンって感じ)古い」建物が町中に広がってるけど、プラハは「ちっちゃくてかわいい建物がぎゅっと旧市街に固まってる」感じ。


チェコのビールは美味くて安い
さて、今回のカウチサーフィンのホストは、Jiri。
5日もお世話になったのに、ちゃんと彼の名前が発音できなくて申し訳ない。カタカナだと、「イジ」見たいな発音なんだけど。チェコ語は難しいなあ。

このJiri君、バス停まで迎えに来てくれてちょっと話しただけで、すぐに意気投合!部屋に着いたら早速バーに他のルームメート二人と連れてってくれるとの誘ってくれた。
そう、チェコと言えば、安くておいしいビール!
と言っても、私はあんまりビール飲めないから、ふ~ん、位だったんだけど、実際飲んだら飲みやすくて、私でも大丈夫…どころか、美味しく感じた!
Joeは、ウハウハで結構飲んでたけど。安いから、いっか。

ファ…ファってどこだっけ
本当は、週末田舎に帰るから二日間しか泊めてあげられないよ、と会う前から断りがあったんだけど、意気投合して信用してくれたのか、彼がいない間も滞在してもかまわないと言ってくれた。
本当にありがたい! 折角なので甘えることにしちゃった。

彼女が台湾人らしく、今は遠距離恋愛だけど、近い将来台湾に移るかもって言ってた彼。一生懸命毎日台湾語を勉強してて、尊敬しちゃう。ルームメートに小テストして貰いながら、真面目にやってた。
優しくて面白い彼とは本当に気が合ったから、アジアで再会できたら嬉しいなあ。


Joeの傑作
今回も、勿論お礼の手料理を振舞ってみた。
いつもと違い、久々にJoeがやる気満々で、「感謝祭だから、絶対僕がアメリカの感謝祭のご馳走に近いやつを作る」と意気込んでたので、たすきを彼に渡してあげた。

しかーし。
実際スーパーに行ってみたら、ターキーも無いし、彼の家にはオーブンも無い。
結局、そんな大きなご馳走は作れなかったけど、頑張って黙々と作業してらっしゃいました。

Joeが手料理に腕を振るってる間、私はJiriにアコーディオンを教わった。
東欧って、確かにアコーディオンのイメージあるけど、みんな弾けるもんなのかな?!日本のピアニカみたいに学校で習うのかなあ。
音楽科(しかもピアノ科)を卒業した端くれなので、簡単よ~なんて思ってたんだけど、甘かった!アコーディオン、難しいのねぇ。でも楽しかった。
いつか本気でやろうかな~。ロマンチックな響きが素敵♪

そして、晩御飯が完成した模様。
鳥と野菜があり、確かに感謝祭っぽい!?
Joe、おいしかったよ~。


それにしても、いや~、ここまで北上して来ると、やっぱり寒い!
東欧だし。もう12月だし。
ここに来て、今冬初めての雪を見た。
チェコは、冬はマイナス20度なんて普通らしいので、まだまだ序の口なんだけど。

折角のプラハで閉じこもってるわけには行かないので、寒さが大の苦手の私も冬眠モードを解除して、頑張って散歩しまくった。
もちろん、旧市街へ!

建物の屋根がとんがってて、メルヘンチックなのがかわいい~。
あと、建物の色が意外とカラフルなのも、ロマンチックさを盛り上げてる。
プラハの旧市街も、古いだけでなく、地元の人々の暮らしがしっかり息づいていて、活気が溢れていて歩いていて楽しかった。
トンガリ帽子は市役所
細い石畳を辿り、古い素敵な建築物に感動し、お土産やさんを冷やかし、川沿いをブラブラして…。
ただ、どこ行っても観光客だらけ!旧市街でコーヒーなんて飲もうものなら高くてうちらには無理…。
でも、珍しく少し買い物もしてしまった。
ひとつは、スペインのセゴビアという町の道端で売ってるのを見た時から目をつけていた、香水ボトル。スペインで裏を見たら「チェコ製」って書いてあったから、チェコに来たら絶対買うぞと決めていた。
これがまた、どこでもあるんだけど、ちょっとお高め。(数百円だけど)
でも、ちょっと裏道の人通りが少ないところに行くとぐっとお安くなるのだ!辛抱強く色々見て回るのが正解。実際、私が安い店でどれにするか悩んでると、通りかかったアメリカ人のお姉さんが「あ~、ここの方が私が買ったところより全然安い~」と嘆いていた。うしし。なんだか嬉しい?!
パフュームボトルはどれもカラフルでかわいくて、選ぶのに1時間もかかっちゃった~。えへ。辛抱強く待っててくれた(しかも真剣に一緒に選んでくれた)Joeに感謝。

石畳はロマンチックで大好き
もう一つは、絵。
いわゆる風景画なんだけど、この画家の絵は、本当にかわいい!
プラハの町並みがメルヘンチックに表現されていて、サーカス団で溢れている絵。
一目ぼれしたものの、4000円は痛い出費!…で悩んでたんだけど、結局出発する直前に店に走って行って買っちゃった。
バックパックの中で折れないようにするのが大変!

あとは、観光三昧。
旧市街のくねくね道を歩き回り、トンガリ帽子の市役所(日本語で書くと渋すぎ)とその前にある有名なSun Clockを見て、荘厳なCharles Bridge(チャールスブリッジ)(またドナウ川と再会)を渡って要塞へ。
ここは、こぢんまりとしてる所に見所が溢れてるから、観光がしやすくていい。
歩いて回れる町っていうのは、ストレスが少なくて好き。
いつか、家族を連れてきてあげたいな~。

Charles Bridgeにて
香水ボトル。どれにしようかな~
サン・クロック
メルヘンチック
どーん
サン・クロックで毎時踊ってくれるガイコツ
こうして、私たちの憧れだった東欧をひとまず一通り旅して回り、とうとう東欧を出るときが来てしまった。
今度はもうちょっと暖かい時に来て、じっくり田舎を見てまわらなきゃ。

次は、西欧!
10年ぶりのベーーールーーーリーーーンーーーーーだーーーーーーー!

● 写真:プラハ

2010年11月24日水曜日

Austria: Vienna: ザッハとの再会

[ オーストリア ~ウィーン~]

Rathaus(市役所)前のマーケット
Bratislava(ブラティスラバ)からわずか一時間ちょっとで行ける、Wien (= Vienna = ウィーン)。

列車で国境を越えると、ふっと肩が軽くなった気がした。
訪れる場所がどんな感じか、勝手を少し知ってるとやっぱり気が楽なのかな。と言っても、最後にウィーンに来たのが約10年前だから、記憶もそんなに定かではないけど…。
全くわからない東欧言語から、ガラッと一変、理解可能なドイツ語になったという方が大きいかもしれない。中東、東欧とほぼ何も理解できない言語圏を旅した後に入った、ドイツ語圏。
言語のストレスのほうが大きかったのかもしれないな。


さて、私の中でウィーンと言えば、ザッハトルテ、Schloss Schönbrunn(シェーンブルン宮殿)、そしてStephansdom(シュテファン大聖堂)。
昔は若かった…とにかく有名な観光地だけ行ってたからこんなリストになっちゃって…。はは。


Hotel Sacher
そうは言っても、今回も漏れなく楽しみにしてたのが、ウィーンに来る度に絶対行く、Hotel Sacher(ザッハホテル)のカフェ。私の中で、最優先事項。

ウィーン初めてのJoeに、繰り返しここだけは外せないと宣告していたホテル・ザッハのカフェ、滞在二日目にして多々ある観光名所もそこそこに、早速行って来た。
いやあ、さすが歴史の古い街、10年そこらじゃ変わらない! ザッハトルテも一緒。
ただ、人気だけはどんどん上がってるらしく(ガイドブックへの記載が多くなったのかな)、行ってみたら以前はこんなに混んでなかったのに、すごい行列だった~!
しかも今回は日本人観光客も増えててちょっと日本語が盗み聞けた。むふふ。日本語を聞いて嬉しいってのはなんか変だけど、暫く日本生活から離れて時々日本を垣間見ると、ちょっとテンションが上がる~。
旅してるとほぼ英語だし、Joeとしか日本語を普段話さない(=ちょっと崩れた日本語)ので、なんだか嬉しいのだ。

変わらずうまいっ (涙 クリームがおいしい
ここホテル・ザッハのカフェの良いところは、味は勿論、「ロココ~!ヨーロッパ~!」って感じの豪華さを「体験」できること。
ケーキ食べに来ただけなのに、オペラハウスに行ったときを思い出させるような…。大袈裟?!
重いドアに、華やかでも落ち着いたインテリア、そしてクローク(貧乏旅人には数ユーロのクローク代は痛いんだけどさー)、格調高いサービス。さっすが~!
こちらの一張羅は、ジーンズにスニーカーなので申し訳ない。

そして、いよいよ、ザッハトルテと再会!
初めてここで食べた時、ザッハトルテは勿論、添えてあるクリームの質の高さに強烈な印象が残ってたんだけど、今回もまーーったく変わらず、なんだか懐かしくて、一口目、思わず涙が出そうになった(またまた大袈裟だけど、そう、私はとっても涙もろいのさ)。
コーヒーの香り高さが、また濃厚なチョコレートと絶妙なハーモニーを奏でて、もう幸せ♪

ありゃ、久しぶりに日本人っぷり満開に食べ物について長々と語っちゃった。
アジア人は、本当に食べ物の話題が好きだと言うのもこの旅で再確認。アジア人に会う度に、最後には食べ物の話になり、延々と1時間以上も話してられるし。旦那によくからかわれる…。


今回のホスト、Verena(左)とWerner(右)
さて、今回明らかに以前来た時と違ったのは、カウチサーフィンをしたと言うこと。
もうこれを読んでくれてるみなさんにはお馴染みのカウチサーフィン!
今回も、また素敵な出会いだった。

今回のホストは、Werner(ヴェルナー)とVerena(ヴェレナ)のカップル。
二人ともボランティアに近い仕事をしながら勉強中で、とってもおっとりしていてスイート。でも、大の旅好きで、色々な所を旅していて、話を聞いていてとっても勉強になった。

Naschmarktのトルコ食品屋さん
二人が住んでいるのは、郊外からウィーンに引っ越して来る人の一時住居的な(東京で言うウィークリーマンション?この二人は、いつか引越ししようと思いつつも、結局4年もここに住んでるらしいけど)アパート。1DKという狭さながらも、快くカウチサーファー達にカウチを提供してくれてる優しい二人。

一緒にご飯を作ったり、TVを見たり、時間を取ってオーストリアのバーやNaschmarkt(ナッシュ市場)に観光に連れて行ってくれたりと本当によくしてくれた。今後インドに行くと言ったら、いろいろインドの情報も熱心に教えてくれたし。
いつか日本にも来てほしいなあ。色々と連れて行ってあげたいとこばかり!


ザッハトルテの後は、Joeが今回ウィーン初めてだったので、一通りの超観光名所を回ってみた。

特にシェーンブルンが気に入ったみたい。
やっぱりでかい!超ロココで派手!
彫刻ひとつとっても、とっても華やかででかい。
散歩するのにちょうどいい大きさでもあるし。入場(城?!)無料だし~。
曇ってたのが残念だったなあ。
ここは、ベルサイユ宮殿を真似て作ったらしいので、いつか是非ベルサイユのほうも見に行かなきゃ。

Glorietta側から撮った宮殿
タイマーに失敗。後ろはグロリエッタ
もう一つ、Joeが気に入ってた様子だったのが、Hundertwasserhaus(フンデルト・ヴァッサー・ハウス)。建築家、フンデルト・ヴァッサーが建てた、ぐねぐねの建物。
もちろん今でも普通のアパートとして機能している。
ちょっと行きにくいのが玉に瑕なんだけど。
建築が大好きな観光客
ちょうど良い椅子になる、建物前のぐにゃぐにゃ道
あとは、とにかく町の中を歩き回った。

もちろん、クリスマスマーケットも行きまくり~。
特にRathaus前のはでかくてきれいだった。
冬のヨーロッパは寒いけど、クリスマスマーケット巡りができるのは嬉しい♪ ビンボーなので、何を買うわけでもなく、歩いて見てるだけなんだけど、この温かな光とGlühwein(グリューヴァイン=ドイツのスパイスで味付けしたホットワイン)に惹かれるのよね~
そうそう、びっくりしたのが、伝統を大切にするお国柄か、ここオーストリアのクリスマスマーケットは、12月6日の聖ニコラス祭が終わらないとオープンしないそうな。
他の国でクリスマス商戦が年々早くに始まってるのに、そういう所が回りに流されてなくてなんだか嬉しい。
メルヘンチック

寒い日はやっぱりCurrywurst!(カレーソーセージ) 私の青春の味だわ~♪
かわいい看板発見
ステファン大聖堂のツリーの飾り付けをするサンタさん
ステファン大聖堂の模型で遊ぶ観光客
ウィーンではWienersnitzelは欠かせない!Naschmarktで安く。
体験型博物館、Haus der Musik
Haus der Musikではウィーンフィルがあなたの指揮に合わせて演奏してくれる!

Naschmarktで和食も食べちゃった
一方、今回、私も初めて行ったのは、ウィーンのワイナリー。
Wernerによると、世界で、市内に(厳密には違うけど)ワイナリーのある街の中で一番大きいのがウィーンだとか。
でも、確かにウィーンの郊外にある丘はすべてブドウ畑だから、すごい!
トラムやバスで行ける範囲だから、近い、近い。

丁度、寒すぎない快晴の日だったので、ウィーン市街を一望できる丘の上から写真を撮りまくって、ワインをテースティングするお金がないのでワイナリーとレストランを素通りしながら、ブドウ畑をゆっくり散歩デートして町に戻ってきた。楽しかった~!


どこにカメラを向けても絵になるウィーン。
今度は、もうちっとお金を持って、ちゃんとウィーンフィルでも聴きにいかなきゃ!



● 写真:ウィーン

2010年11月20日土曜日

Slovakia: Bratislava: ちゃちゃっと観光

[スロバキア ~ブラティスラバ~]


Slovakia(スロバキア)の首都、Bratislava(ブラティスラバ)に到着。
スロバキアはTatra Mountains(タトラ山脈)のハイキング位しか他の旅人から聞くことがなく、ブラティスラバ自体は、旧市街はあるけど他にはあんまりする事がないと聞いていたところ。とはいえ、私にとっては、高校時代の仲の良い友達がスロバキア出身で、とっても誇りに自国の事を語っていたので、いっつも行ってみたいと思っていた国。なので、今回ちょっとでも足を踏み入れてスロバキアの生活を垣間見ることができて嬉しかった。


もう冬もいい感じに始まってきているので、タトラ山脈のハイキングは無理!山としては高くないものの、写真を見る限りすごくきれいなのでいつかは行ってみたいけど。
そんなわけで、今回は、スロバキアではあまり時間をすごさず、ブラティスラバに数日滞在するだけになってしまった。
ここでは、土壇場で見つけた親切なカウチサーフィンのホストがバス停まで迎えに来てくれたんだけど、なんと彼はかなりひどい風邪気味。なので、さすがに何日もいるわけにもいかず、一泊だけさせてもらって(かわいいMikeyという仔犬がサイコー♪)、後数日はホステルに移動。

 久々のホステルだったけど、ここのBlues Hostelはなかなかグレードが高い!お洒落だし、きれいだし、二段ベッドのマットレスの質もよし!キッチンも料理器具は揃ってるし、ハイテクだし。居心地の良いホステルもやっぱり好きだな~。

寒いし、小雨はやまないしで、なかなか外に出るのも億劫だったけど、旧市街があるという事で、行ってみた。(お城までは寒くて行かなかったけど…)
これが意外と地味だけどかわいくて、ちょっと「チェコっぽい」(っていったら怒られるだろうけど)イメージの教会の屋根の色とかを見て、東欧は東欧でも、少し違う文化に入ったなあというのを実感した。

かわいいチェコっぽい雰囲気の教会
共産党主義時代の名残で、新市街のほうはご他聞に漏れず、グレーのコンクリートの箱って感じの建物も多いけど、旧市街はやっぱりぶらぶら歩いているだけでも楽しかった。ちょうど散歩した日がクリスマスマーケットの始まった日で、小さいマーケットながら、冷気に温かい湯気を放つホットワインの釜やブリブリのジューシーなソーセージ(さすがドイツが近い!おいしい~!)を焼く鉄板を囲む人で賑わってたし。昔ベルリンに住んでたときも、何かと理由をつけて行きまくったけど、クリスマスマーケット、寒いけど大好き♪


開いたばかりのクリスマスマーケット

スロバキアではソーセージを焼いた甘いオニオンと一緒に食べる
ぐるぐるソーセージ、ゲット!




因みに、ブラティスラバで面白かったのは、旧市街でいくつか見れる、ユーモア溢れる銅像たち。私のお気に入りは、コレ。

マンホールからピープルウォッチングしてる銅像発見



新市街は、住宅街と少しのショッピングエリアが主だったので、私たちは、特にすることもなく、ぶらぶらとランチを食べに行ったりしたのみ。
そうそう、スロバキアのHaluskyという小さいニョッキみたいなパスタにチーズをたっぷりかけたものは一度試してみるのがお奨め。
一人だと食べきれないほど、あまり味に変化がなくしかも重いんだけど、スロバキアでは、人気メニュー!私たちには、二人でひとつで充分だったけど、良い体験ができたと思う。

スロバキア伝統料理が食べれるレストラン
スロバキアの代表職、Halusky
McKebab発見!
そんなこんなで、特に何をしたということもなく過ごしたスロバキアだったけど、いつかハイキングシーズンに、タトラ山脈に行ってみたいな。
● 写真: ブラティスラバ

2010年11月18日木曜日

Hungary: Budapest: 邦画三昧、写真三昧

[ハンガリー ~ブダペスト~]

Paulが早速ハンガリー料理屋へ連れてってくれた
7時間の列車の旅でちょっとお疲れ気味の私たちを駅で迎えてくれたのは、次のホスト、Paul。仕事の後にわざわざ迎えに来てくれたPaulの家は、駅から地下鉄でわずか数駅の町の中心にある、とってもモダンできれいな1DKのアパート。
今回、彼にカウチリクエストを出したのは、彼のプロフィールに「アジア文化にすごく興味あり」って書いてあったから。宿を提供してもらうお返しに、うちらも何かアジア文化について色々知識を提供できるかな~と思って。



子供のときから夢見てた本場のGoulash!
Paulは静かで、オンラインゲーム好き。でも、旅人に会うのは好きみたいで、「お茶作ろうか?シャワー浴びる?タオルある?」と、常にこまごまと気を遣ってくれた。着いた日は早速ハンガリー料理レストランに連れて行ってくれたり、料理ができないけどこれなら、と自慢のホットレモネード(美味!)も作ってくれたり。
そして、本当にアジア文化(特に韓国・中国・日本)好きで、映画からアニメから歴史まで色々知ってて、びっくり。

旅先で私が日本人だと知ると、知ってる人はみんな目を輝かせてクロサワ、宮崎駿、北野武
のあの映画が好き、この映画が好きと話してくれるんだけど、私は恥ずかしながら、ジブリ映画ぐらいしか邦画は観た事ない(そもそもあまり映画自体観ないからなあ)ので、いつも申し訳ないと思ってた。その話をPaulにすると、日本の映画もいっぱい持ってるから時間がある時に観ていいよと言ってくれた。



オルゴール弾きのかわいいおばちゃま
さて、行った事ある人に会う度に、チェコのプラハと並んで、「ブダペスト、超おすすめ!」と言われてたんだけど町を歩いてみて私たちも同感。最初は、なんで他のヨーロッパの町と違う印象を受けるのがよくわからなかったんだけど、一日二人で歩いて600枚も写真を撮ってる内に、ちょっとわかった感じがした。


多くの「旧市街・新市街」と分かれているヨーロッパの街とは違って、町のほぼ全てが古い建物で、しかもその一つ一つがどっしりとでかい。一角全てがひとつの建物、なんてザラ。そして、ちゃんと手入れされている。バルコニーには鮮やかな花が咲く鉢が飾ってあり、窓は新しくてピカピカだし、壁もヒビひとつない。今まで訪れてきた東欧の国に比べて、国が安定していてリッチなんだろうなあ。
街角で演奏するおじさま達
歴史が残る一方、ご飯がおいしかったり、伝統音楽が街角で流れていたり、市場もとっても賑やかで、現代の生活も伝統的な独特の文化の延長にあって、地元の生活を楽しめるのもいいところ。
東京でお金を貯めて、ここで数年素敵なアパート借りてすむのも楽しいかもなあと思った。ハンガリー語は難しいけど。(でもハンガリー語は、フィンランド語やトルコ語と同じで、日本語と同じ言語源らしい。不思議)




ハンガリーの街角
活気溢れる市場は新鮮な食品がいっぱい

市場には民芸品も


どこを歩いてもロマンチックで素敵なんだけど、お薦めは、大聖堂と、聖マティアス教会、そしてドナウ川沿いと(もちろんまたまた)城塞。

聖ステファン大聖堂

屋根のタイルがいかにもハンガリーっぽい、聖マティアス教会


丘にどっしりと建つ城塞


ゆったり流れるドナウ川沿いに散歩すると気持ちいい



Paulの友達が日本語を勉強しているから是非会いたい、という事だったので、いつ会うのかと待ってたんだけど、試験がちょうど重なったらしく、うちらの滞在を延長できないか、と頼まれた。Paulの家は居心地良いし、ブダペストは散歩してるだけでもきれいで楽しいので、二泊滞在の予定だったのを、五泊に延ばしちゃった。
情緒溢れる(?)窓
おかげで、ちょっと駆け足が続いていたので、一日何もせず家でゆっくりする日を設けたり(これが長旅してると意外と難しいのだ~)、Paulの友達と会ったり、ゆったりと五泊ブダペストで過ごす事ができてよかった。

そして、その間になんと4本も邦画を観てしまった。
普段から映画は一年に数本程度しか観ない私が、今まで見たこともない邦画を、5日で4本!!すごい記録だ。
ちょうど日本のカルチャーウィークか何かで、なんと無料で映画館でクロサワ映画を日替わりで一週間上映していたので、聞いたこともなかったけど、「天国と地獄」というのをまず映画館で鑑賞。そのあと、Paulの邦画コレクションの中から、「羅生門」、「紅の豚」、「下妻物語」を鑑賞。
邦画も結構楽しいかも、と思った。これからも機会があったら観ようっと。それにしても、こんなに遠くまで来て、邦画をこんなに観て、邦画への価値観が変わるなんて、人生どこでどんな経験をするかわからないもんだなあ。


こうして、600枚+さらに数百枚の写真の整理にてこずりながらも、見所満載のブダペストでゆっくり体力をチャージ。そして、まだまだ北上は続く...。



● 写真: ブダペスト