2010年12月25日土曜日

United Kingdom: London: インドビザ取得

[イギリス ~ロンドン~]

インドビザ、ああインドビザ、インドビザ。

今年のイギリスは極寒
England(イギリス)からは、南アフリカ→香港→インドと飛行機が予約してあり、それならLondon(ロンドン)が一番インドビザが取得しやすいだろうと思い、心の準備をしてロンドン入りした。
南アフリカに飛ぶ前数週間の余裕を持ってイギリスに入ったんだけど、タイミング悪くクリスマス目前!クリスマス前後には、全部閉まっちゃうからなあ。

すぐにインド大使館へ…と思ったけど、まずその前にすべきことが。
そう、Joeのパスポートの査証ページ増補申請。
私たち日本人のパスポートは、10年パスポートだと査証用ページが44ページも付いてくる。ところが、アメリカのパスポートはなんと30ページ程しかない。
南米、中東、東欧、西欧と回ってイギリスに着いたころには、パスポートがほぼいっぱい!
インドビザは勿論、アフリカもビザ取得するたびに1ページ丸々取られちゃうと聞いていたので、増補を余儀なくされた。


なんだかお洒落
ここで、ちょっと余談。
日本人のほうが海外旅行するからページ数が多いのかな?と思いきや、ちょっと調べてみたら、アメリカのパスポート保有率は約37%、一方で日本が約30%以下。
しかも日本では、有効なパスポートの保有率が低下傾向にあるらしい。景気の問題か…。
今、世界一周してる日本人も多いし、気軽に他のアジア諸国に行くツアーがあったりと、海外旅行人口は増えてるんじゃないかと思っていたから、この数字にびっくり!
海外旅行行く人は何回も行くけど、行かない人は全く行かないってことなんだろうなあ。
結局、なんでそんなに日本のパスポートのページ数が多いのかわからないけど、世界一周に便利は便利。更に、40ページ増補できるらしいけど、そんなに増やしたらデブデブのパスポートだなあ、なんて思っちゃった。
ショックだったのが、アメリカのパスポートのページ増補は2011年前半までは無料だったのに、いきなり82ドルもかかるようになってしまったこと。う~ん、悔しい!

ここは有名なあの方の住むストリート
話を元に戻して…。
査証ページ増補申請に2営業日、インドビザ申請に一週間位…と勝手に思い込んでいたんだけど、現状は大分違った。

まず、査証ページ増補申請。
ロンドンに到着した翌日、早速アメリカ大使館に向かったJoe。4時間後には、24ページのぴかぴかの白紙ページが増補されたパスポートを持って帰ってきた。
早いじゃん!!
インドビザも、意外と早く終わるかも?!とちょっと期待が高まる。

そして、いよいよインドビザ申請。
先にネットで申請書を記入し、面会(?)時間の予約をして行く。
因みに、2010年12月現在、記入済みの申請書は勿論、その面会予約確認書みたいなものを印刷して(面倒くさい!)持っていかないと入り口の警備員に止められ、有無を言わさず入れてくれないことがあるので注意。

パディントン・ベアと
申請所は、Victoria駅の近くという好立地にあり、便利。
申請者が多く、近くに写真屋か証明写真撮影機があるだろうとタカをくくって行った。ところが、あるにはあったものの、機械はインドビザ用のサイズがなく、店では足元見られ高くてびっくり。
なんと2枚で11ポンド!ぼったくりじゃー!写真だけで、二人で22ポンド…。仕方ないけど…。ぐす。

やっと全ての書類が揃い、申請所に到着。
でも、今度は待ち時間がすごかった。3時間半くらい待たされた。
これは普通なのか?それともクリスマス前でみんな焦ってこの時期にたまたま混んでいるだけなのか。どちらにしろ、予約した面会時間は意味なし!まあ、面会予約がないと待合室にも入れないから、意味はあるんだけどさ。

そして、次のトラブル。
やっと番号が呼ばれて窓口に行ったら、なんと3週間もかかると言われた。
南アフリカ行きの飛行機の予約日よりも先。う~ん。
予測してなかったこの遅れに絶望的な気分になりつつも、他のところでインドビザを取得できる宛もなかったので、仕方なく渋々申請書を提出した。

次から次へとトラブルが
ここで、また予測してなかったことが。なんと、申請費に加えイギリスに過去2年住んでいるという証明ができない場合は、更に数ポンドかかるとか。
もぅ~。ビンボーバックパッカーには数百円でもかなりの打撃になるというのに。
因みに、この時貰うレシートがパスポートの受取証となるので絶対なくさないように!


こうしてなんとか、申請書を提出してこの日は無事終了。
終わってぐったりだったけど、まだまだやる事は盛りだくさん。

アパートに帰って、まずJALに連絡し日程変更(世界一周旅行券は、行き先など便さえ変えなければ日程変更は無料)の手配。
そして、メールで次に行くCotswolds(コッツウォルズ)に住む友達の両親に事情を説明し、ちょっと長く泊めてもらえないかとお願いした。
本当はクリスマスにお邪魔するのはとっても気が引けるので、数日だけお邪魔してクリスマス前にはロンドンに戻ってこようと思ってたんだけど、クリスマスも是非一緒にと温かいご招待を頂いた。ありがたい。嬉しかったし、クリスマスに宿があると言うことでほっとした。

インドビザ取得!
12月13日に申請所に行き、3週間かかると言われ、絶望的な気分になった私たち。
オンラインで状況をチェックできるんだけど、実際は、なんと22日にはもう「パスポート取りに来ていいですよ~」というステータスに変わってた。なーんだ。これも意外と早く終わったなあ。
この時点では既にコッツウォルズにいたこと、そして大雪で電車が止まってたりしたこともあり、結局飛行機の日付は戻さず、のんびりさせてもらう事にした。

パスポートを取りに行ったのは、結局年が明けてから。
予期していなかったところでお金がかかったり、かなりの時間待たされたり、3週間かかると言われたりとーーーってもストレスが溜まる経験だったけど、終わりよければ全てよし!
これで数ヵ月後には無事インドに行ける!

2010年12月20日月曜日

United Kingdom: London: 屋根がある幸せ

[イギリス ~ロンドン~]

ロンドンでも、引き続き友達にお願いしまくり、ロンドンでは10日間でなんと3軒のお宅にお邪魔させてもらった。


Candace & Hisako
まず一人目は、Candece(キャンディス)。
彼女と会ったのはもう10ヶ月も前、Argentin(アルゼンチン)側のパタゴニアの小さな町、El Calafate(エル・カラファテ)。ホステルの部屋が一緒で、カラファテにいる間、ずっと一緒に行動したニュージーランド人の女の子。
その時のブログから覚えている人もいるかも?
よくキャンディスとJoeと私の3人でアイスを食べに行ったな~。パタゴニアのアイスクリームの質はかなり良かったなあ。……あ、話がそれちゃった。

「南米を旅した後は、イギリスで働く予定だから、もし寄ったら泊めてあげるよ~」と言われていたので、今回早速連絡を取ってみた。
ずうずうしくも数日泊めてもらえないか聞いてみたところ、仕事で忙しそうなのに快諾してくれた!やった~!


イギリスはリッチな国だし犯罪も少ないだろうと思ってたら、キャンディスのフラットみたいな半地下と1階の家は、鉄格子のドアもしっかり鍵をかけてないと、すぐ泥棒が入るらしい。意外と物騒なんだなあ。

彼女は毎日かなり遅くまで働いていて、なかなか一緒に時間をすごすことができなかったけど、疲れてるはずなのに週末にわざわざ一日まるまる時間を取ってくれ、ロンドン観光に連れてってくれた。
彼女のフラットは、ロンドン中心街に結構近く、バス停もいくつか近かったため、とっても便利!ロンドンはバス網とバス関連の情報(乗り継ぎとか)がとても良く、町中動き回るのが楽チンで助かる。

私は3年前に会社の研修で3週間ほどロンドンに来たことがあったので、今回は主にJoeが見たいところを重点的に観光することに。

まずは、お決まりのコースから。
London Bridge(ロンドン橋)、

Tower bridge(タワーブリッジ)、

シェークスピアが働いてたGlobe Theater(グローブ・シアター、屋外なので冬は残念ながらお芝居やってなかった)、

テームズ川沿いのウォーキングコース、

London Eye(ロンドンアイ、でっかいおしゃれな観覧車)、

Tate Modern(テート・モダン、現代美術館)、
そしてBig Ben(ビッグベン)。

この定番はやっぱりはずせない。


さて、イギリスといえば、パブ飯(パブではビールは勿論、Fish & Chipsなどのイギリスらしい食事ができる)だけど、その中でも、更に定番は、日曜のSunday Roast --「日曜日、教会行った後にパブに行って食べるランチセット」みたいな感じで続いてる伝統(?)。

折角だからとこれも観光の一環で3人で食べに行ってみた。
要するに、ロースとビーフとマッシュポテトと茹で野菜なんだけど。味も、まあ見た目どおり。肉とジャガイモと野菜の味。

Sunday Roast
ロンドンって、インターナショナル化が進んでて、年々レストランのレベルが上がってきてるのは良いことなんだけど、もともとのイギリス料理は、やっぱり噂どおり、あんまりおいしくない。
というより、味付けがとっても単調。
パブ飯もたまにはいいけど、飽きるんだよね~。食べてる間に。量多いし、味付け単調なんだもん。
ま、それは置いといて。いい体験になった。
付き合ってくれたキャンディスに感謝、感謝!

でもさすがに、キャンディスが毎日遅くまで働いて帰ってくるのに、リビングにうちらが居座ってたら申し訳ない。ということで、数日後には別の友達にコンタクトし、泊めてもらう事になった。


Marie & Hisako
次にお邪魔したのは、Marie(マリー)の家。彼女は、うちら夫婦と同じ大学の後輩。
Joeはあまり覚えてなかったみたいだけど、Joeの妹(同じく同大学卒業)と同じ学年でまだ連絡を取り合ってるらしく、マリーはJoeの事知ってた。
私は、彼女とは大学でインターナショナル学生繋がり(彼女はマレーシア人)で仲良かったので、8年近く連絡取ってなかったのにも関わらず、ずうずうしくお願いしちゃった。

日本人と台湾人のハーフで神戸出身のルームメイトと一緒に住んでいる元気なマリーは、地元の非営利団体のスタッフ。
二人とも快くうちらを迎えてくれ、リビングでエアーマットレスを膨らませそこで寝かせてくれた。

マリーもツアーガイドを買って出てくれ、ローカルな名所に連れて行ってくれた。
冬の寒さの中でも週末に賑わう野外マーケットで、より取り見取りのおいしそうな屋台でおやつを買い、

おいしいベトナム料理を食べに連れて行ってくれ、

Santa Conという、サンタの格好をすれば誰でも参加できるパレード(一日大勢で町中を歩き回り、パブで止まってはビールを引っ掛ける、お祭り。北京やアメリカでもあるらしく、インターナショナルなお祭りみたい)みたいなのを見につれてってくれたり。

観光というよりは、ロンドンの地元人の暮らしを垣間見れたツアーで楽しかった。
なんと、マリーの趣味も偶然ロッククライミングという事で、Joeと意気投合、何回か二人でクライミングジムに行けて、Joeも満足そうで良かった!
勿論、私は興味な~しなので、お留守番。
高いしさ。ジムまで行くの寒いしさ。

衛兵の交代ははずせない
一方、私は私で、ルームメイトのイリンと日本語しゃべりまくり~。
静かだけど優しいイリンは話しててなんだか私の友達思い出しちゃった。
そうそう、キッチン見たときは、嬉しくて叫んじゃったなあ。だって、炊飯器だけじゃなく、味噌も醤油もふりかけも、米酢もみりんも調理酒も、そしてMixiの記事で読んで私の中で伝説化(?)してた辛そうで辛くない少し辛いラー油まで、全て揃ってる!
今までカウチサーフィンしていろんな台所で調理してきたけど(しかもみんな日本食作ってと言う)、これがまた日本食作るのに必要な調味料がなくて困った事が多かった。
ここでは、もうまさに日本の家庭のキッチンよ~!これだけで、テンションあがってしまった。
早速日本食作らせていただきました~。
マリーも、マレーシア料理作ってくれたりして、おいしい日々を過ごせた。幸せ♪
そして、やっぱりアジア人のうちら、三人で話してると、食べ物の話ばっかり!Joeにまたからかわれた…。

こうして、こちらもとってもくつろげる環境で数日お世話になり、またまた次のお宅に移動するときが。


Tharaphi, Hisako & Joe
次のお邪魔先は、Tharaphi(タラピ)の家。
タラピは、またまたうちらの大学の後輩で、一年下。Joeも年が近い事もあり、タラピの事はちゃんと覚えてた。
ミャンマー人のタラピは、入学した時に私が彼女のMentor(面倒見役?)だったため、とっても仲良かった友達。
彼女は、先日博士号を取得し、もうすぐアムステルダムにインターンシップに行くとか。
バリバリのお勉強家なのに、話してるとおっとりしていて落ち着くんだよな~。
国内情勢が安定していない国から来たと思えない、おっとりした、でも芯の強いタラピ。
自分で国内に既にNGOを立ち上げていて、いろんな国の大使館に援助金依頼を書いて実際に援助を受け取り、農業に従事している貧しい人達の支援を続けている、すごく尊敬すべき行動力を備えている。
話を聞いていて、学ぶところが多く、私たちも何か世の中のために役に立つ事をしなきゃと思った。マリーもそうだけど、本当にこれこそGrinnell精神だな~。
見習わねば。

ミャンマーの朝ご飯
さて、タラピは、ミャンマー人のご主人(結婚したの知らなかったからびっくり)と一緒に住んでるんだけど、二人でたくさんのミャンマー料理で温かくもてなしてくれた。
ミャンマーの朝ごはんは、魚スープに素麺みたいな細い麺が入っていて、それにライムと卵とチリ、香菜をかけて食べるもの。それを毎朝ご馳走になったんだけど、お腹に負担が少なく、それでいてライムとチリでシャキッと目が覚め、香菜で嗅覚が刺激されて、おはよーーー!って感じ。おいしい!
夜もミャンマー料理をいろいろとご馳走してくれ、ここでもお腹がハッピー♪
タラピの所でもリビングをまるごと提供してくれ、エアーマットレスで寝かせてくれた。

そして、タラピもまたまたうちらを観光に連れてってくれた。
今回は、Joeのリクエストで、Abbey Road(ビートルズのスタジオがある所)と、

ハリーポッターがホグワーツに行くための電車に乗る時、壁をすり抜けた Kings Cross駅。

そして、アンティーク好きな私のリクエストでPortabello Roadへ。

寒い中、歩き回って健康的だな~。またまた写真が増えちゃった。


Couches @ Marie's
物価が特に高いロンドンを10日間もゆっくりエンジョイする事ができたのも、こうして友達が暖かい家に私たちを迎え入れてくれたお陰。本当に助かった。
カウチサーフィンも含め、今まで快く私たちを受け入れてくれた人々にも、感謝してもし尽くせない。

今まで、何回か予約を入れずに行き当たりばったりで宿を探した事もあったけど、「今晩どこに泊まろうか」という心配する必要ないというのは、本当に幸せな事。
夏ならまあなんとか野宿でもできるけど、冬だと日が暮れ暗くなってまだ宿が決まっていないと、絶望的な気分になる。

グリニッジ天文台も行ってみた
普通にアパートに住んでいて、仕事をして…という生活をしていた時は、土台が安定している幸せに気づかず、どうしても何か足りないところに目が行ってしまい、仕事が嫌だ、金がない、時間がないなど、不満に焦点を当てた生活をしてしまう事が多い現代人。私も無論例外ではなかった。

でも、そんな事言ってられるのも、まず生活基盤が固まっているというのが大前提。
そういう意味で、衣食住とは本当によく言ったもんだと思う。
屋根がある幸せ。
日本に帰国しても、こういう「当たり前」の小さな幸せを忘れないように生きていきたいと思う。

いや~、それにしてもロンドンは見所が多かったな~。
博物館が無料というのはありがたいし、素晴らしい!!


● もうひとつの再会
前の会社の同僚のポルトガル人のArtur(アルター)がロンドンに住んでいるので再会!おいしいマレーシア料理屋に連れてってくれ、その後一緒に博物館に。久しぶりで話が盛り上がり、楽しかった!
Hisako & Artur

● 写真:ロンドン

2010年12月12日日曜日

United Kingdom: London: Chunnel を越えて

[イギリス ~ロンドン~]

Amsteldom(アムステルダム)でバスに乗り込み、13時間を経てLondon(ロンドン)に到着。

イギリスへ!
本当は、船で海を渡ってEngland(イギリス)に行く予定だったんだけどな~。
実際アムステルダムに着いて調べてみると、船乗り場まで行く時間や値段、そして航行の時間も考えると、船で行くのは都合が悪いと言うことになってしまった。

というのは、ロンドンでインドビザを取得しないといけないという避けて通れない課題があったから。
8月にEgypt(エジプト)に入り、ロンドンを目指して北上すること5ヶ月。
あっという間に時間は流れ、ホリデーシーズンで全てが閉まってしまうクリスマスももう目の前。
インドビザを取得して年末までにイギリスを出てアフリカに飛ぼうと思うと、もう一日も無駄にしてられない時期になっちゃったのだ。
ということで、結局バスでFrance(フランス)経由でChunnel(チャンネル)という、海峡トンネルを使って国境を越えるルートにする事に。うむぅ。残念。
もっと時間とお金に余裕がある時にまた来て、今度は船で渡ろう。


さて、バスは結構きれいで快適で、すんなりとフランス国境に到着。(オランダからイギリスに行くのにフランスにちょこっと入る)
でも、なんか今までの中でも結構厳しい国境越えだったかも。
バッグチェックが厳しかった~。全ての荷物がバスのトランクから出され、並べられ、国境パトロール犬がひとつひとつ念入りにチェック。
そして、今度はパトロール隊がバスに数人乗り込んできて、手荷物も念入りにチェック。
もちろん、「全員席から動かないように。犬に触らないように。」との指示の後、ワンちゃんも乗り込んできて、またまた念入りにチェック。
その後、今度は全員おろされ、自分の荷物をもってセキュリティチェックの機械を通し、やっと終了。これだけで1時間近くかかったぞ~。
大麻が合法の国からのバスだからこんなに厳しいのかしら?
ま、無事全員何事もなく終了。(一人呼び出されてたけど、戻ってきたから問題なかったと思う)ふぅ。


フランスの田舎を暫く走り、いよいよイギリス国境が近づいてきた!
…と思ったら、また荷物検査。一歩も外出てないのに、なんでじゃ~?!
ここでも時間を結構くらったなあ。


Chunnel の駅
そして、やっとChunnel入り口へ。
Chunnelとは何か。
channel(海峡) + tunnel(トンネル) = chunnel。
そう、これはこの海峡トンネルを意味する造語。

トンネルって言うから、バスで普通にが~~っと、トンネルを走るだけだと思ってたら、違った。
なんと、でっかい貨物列車みたいなのがあって、それが丸ごとバスやら車やらを飲み込み、電車が動いてトンネルを通過するというシステム。
もちろん私たちは結局一歩も外に出れなかったからバスの中から見てただけだけど、この駅(?)がすごくでかい!歩行者用でなく、車用だから当たり前といえば当たり前かな。
高速道路が複雑に交差してるみたいな感じで面白かった。
実際に電車にバスが乗ったときは、大きい行き止まりのトンネルに入ったみたいであんまり電車って感じはしなかったけど。

Chunnelの中の電車の中のバスの中
そして、チャンネルを移動中、バスの中で待つこと30分。
バスから見える外は、電車の中。電車は窓も特にないので、景色は変わらず。
だから見た目には、動いてる感じはしない。
でも、揺れてる!電車に乗ったときの揺れを、バスに座ったまま感じる。
なんだか、不思議な体験だった。


こうして、無事イギリスに到着!
でも、考えてみると、ヨーロッパとイギリスは、運転車線が逆。
運転手さん、すぐに頭で切り替えないといけないから大変だな~なんて考えてしまった。

ロンドンに到着!

2010年12月9日木曜日

Netherland: Amsterdam: 水の都

[オランダ ~アムステルダム~]

Hamburg(ハンブルク)から列車で5時間半、オランダはAmsterdam(アムステルダム)に突入!

水の都

オランダは今回初めて!
イメージは、風車と木靴とチューリップ…。
ヨーロッパの観光地としてパリやローマ程メジャーじゃないけど、きれいでロマンチックなアムステルダムは、観光の穴場だよ~といろんな人から聞いていた。

確かに、パリやローマみたいに歴史的建物が多いわけじゃないけど、さすが海面より低い国、水に囲まれてる!ベネチアよりも運河が多い…と思う。(少なくとも、歩いてたらそう感じた。)


私だけじゃなく建物も傾いているのだ
さすがにこの地方の冬、しかもこの水に囲まれているゆえの湿気から、快晴なんて無く、来る日も来る日も、どんより灰色、曇り空!

でも、それさえも街の雰囲気に似合っていて、特に朝、運河から霧が出、やがてそれが街をすっぽり覆うとなんだかミステリアスで素敵だったなー。


今回アムステルダムに足を伸ばした理由は、船。
今回の陸路移動第二弾(エジプト~ロンドン)の最終目的地はLondon(ロンドン)。(陸移動第一弾はパタゴニア~コスタ・リカ)
ロンドンに入る際、ドーバー海峡を列車で渡ろうか、それとも船で渡ろうかと迷ってたんだけど、結局船で渡りたいということに。だって、列車で渡るなんて、いつでもできるもん。
イギリスへの船が出てる国はいくつかあるけど、オランダはまだ行ったことが無いし、観光の穴場と聞いていたのもあって、ここまで北上してみることにした。


おちゃめなSteveとおっとりEvaと再会!
もう一つここまで来た理由は、オランダ人。
今まで何人もオランダ人に会ってきたけど、みんなとってもスイート!
言葉も場所も近いので、ドイツ人と気質(私はこれも白黒はっきりしてて好きだけど)が似てると思い込んでたんだけど、実際仲良くなってみると、もっと肩の力が抜けていて、気さくで、おちゃめて、スイートな人が多い!
なんたって、オランダは、まだ大麻が合法の、ある意味クレイジーな国なのさ。

大麻が合法って一体?!と思うけど、観察してると、お酒と変わらない扱いかも。
勿論、誰が売ることができて、誰が栽培できて、誰が買うことができるかは規制されているので
、無法地帯ではない。(確か、店は売ることはできるけど、栽培はできない。買う人も、大量に
買うことはできず、楽しむ分だけしか買えない、など)
coffee shop!
「コーヒーショップ」と言われるところに行き(カフェではないので、注意!)、そこで吸うのが面白いかも。種類もいろいろあるらしく、タバコに混ぜてタバコみたいに煙を吸ったり吐いたりしながらすう方法、ヴェーポライザーという風船みたいなビニール袋に気体だけ入れてそれを吸う方法(タバコの煙が苦手な人に向いてるらしい)、など。なかなか興味深い。
日本で麻薬と言うと、常習性、犯罪と絡むためなんだか怖いイメージがあるけど、ここでは、みんな難しく考えず、ちゃんと節度を守ってエンジョイしてるみたい。
羽目を外した外国人観光客が問題になったりはするらしいけど。


オランダと言えばアップルパイ
脱線してしちゃった。本題に戻り…。
今回アムステルダムに来る楽しみは、観光もそうだけど、もう一つ、私達がColombia(コロンビア)からPanama(パナマ)へセーリングボートで国境を越えた時に一緒のボートに乗っていたカップル、Steve(ステイブ)とEva(エファ)との再会。
この二人、先ほど書いたとおり、とってもスイートで面白い。この旅で出会った人たちの内、私達がすごく気が合った二人。
ずうずうしく、泊めてもらう事にしちゃったのだ~。


街角の中庭。ぐちゃぐちゃなのにお洒落
そして、快く私達を迎えてくれた二人。
早速おいし~いオランダの手料理を振舞ってくれ、6ヶ月の空白を埋めるのにワイン片手に話が止まらなーい!
お互い旅好きだから、すごく私達の話に興味を持ってくれ、話甲斐があるし。やっぱりこの二人といると楽しいな。また会えて本当によかった。
これからもずっと友達でいたい二人。


アムステルダム観光も、楽しかった。
というか、ここもベルリン同様、住んで楽しい街だと思う。
交通機関が整っていて、見るものも多いし、かわいい街だし、ふとゆっくりできるところも多くて、楽しい。

Steveの自転車でアムステルダムに馴染むJoe
オランダは、福利厚生がしっかりしていて、女性でも働きやすい事で有名だけど、ここまで来るのに結構大きな方向転換をしなきゃいけなかった。きっかけとなったのは、日本と同じ、人口の減少。それをしっかりとやり遂げ、世界でもその福利厚生のよさで有名になるほどまでにしたオランダ政府の力はすごいと思う。日本もねえ。なんとかならんかねぇ。

で、その福利厚生の一環か、町中の交通機関もストレスフリー。
この街、運河が多いのは先に挙げたけど、メインの島(?)と住宅街が並ぶ島の間に海がある。イスタンブールや香港と似てるかな。
で、勿論フェリーがあるんだけど、これがなんと、無料。
これだけで、「引越ししよう。家賃の低い島のほうに引っ越そう」となった時、ストレスが無くていいなあと思う。

行き先は風車
もう一つ、アムステルダムは小さい首都で、そんなに道路も大きくないし、多くも無い。でも人は少なくない。そこで、交通機関の負担を減らすため、自転車通勤・通学の制度がしっかり整っている。エコだし、小さい街だからどこでも自転車で行けるから時間も無駄にならず、一石二鳥!
町中自転車用の専用レーン(しかもかなり広い)が敷かれ、自転車置き場は充実していて、とーっても便利。

そんなアムステルダムをぶらぶら散歩~。寒かったけど。
地図を見ると一目瞭然だけど、扇形に広がるアムステルダムの街は、一ブロック毎に運河が流れている。
だから、ふらふらと歩いてると、同じような景色が続き迷っちゃう。
でもそれも旅の楽しみの一つ。
迷ったほうが色々と予期していなかった発見があって面白い。


やたら広い自転車レーン


ピンク街
運河に架かる橋を眺め、
粘土質の重い地盤の上に建ててるため、明らかに傾いている建物(結構多い。もちろん人が住ん
でたりオフィスだったりする)の前で写真を撮り、
運河で船と駐船場を買って船上で暮らす人々(Steveに聞いたら、かなり高いらしい)を見、
Evaが「オランダと言えば、アップルパイよ~!」と言ってたので薦めてくれたレトロなカフェで
アップルパイを堪能し(本当においしい)、
アンネ・フランクの家を見に行ったり(入場料をケチって中に入らなかったけど)、
Steveの自転車を借りて町外れにある風車を見に行ったり、
ピンク街を見に行ったり。

レトロなカフェと座ってるだけで絵になる旦那
大きな見所を回ると言うより、オランダの日常を見れた感じ。
それが観光って感じじゃなくて気楽でよかった。
田舎の方も、きっとすごく素敵なんだろうなあ。今度来るときは、絶対チューリップを見に来るぞ~。


あ、そうそう、一つ嬉しいサプライズが。
さすが世界に名だたる東インド会社を持っていた航行の国、オランダ。
日本も、鎖国中でもオランダとは繋がりを切らなかった事もあり、アジアと関係が深い。
大抵、ヨーロッパのスーパーに行ってアジア食品売り場を見ると、中国系(豆板醤とかごま油とか)、日本系(醤油とスシライスとのりとか)、インド系(バスマティライスとか、カレーの素とか)が売ってるんだけど、ここオランダは違う!!

ご近所の庭に木靴が
なんと、ほとんどがインドネシア系!
インドネシア育ちの私としては、嬉しい限り。いろいろ買いたくなっちゃったよ~。
既に醤油やごま油、米、石鹸、洗剤などの「その他いろいろ」を運ぶ担当者のJoeのお許しが出なかったので買えなかったけど。

そんなこんなで、たった3日間だけだったけど、本当に楽しい時間が過ごせたオランダ。
ちょっとのどかな休日を過ごしたいな~と言う人には、オランダがおすすめ!


そして次は、いよいよこの第二弾陸路移動(エジプト~ロンドン間。第一弾は、パタゴニア~コスタリカ)の最終目的地、ロンドンへ。
もうすぐ冬ともお別れだ~!

霧さえもロマンチック


● 写真:アムステルダム

2010年12月6日月曜日

Germany: Geesthacht: 9年ぶりの再会

[ドイツ ~ゲーシュトハハト~]

誰か歩きましたね?
Hamburg(ハンブルグ)の郊外にある小さな町、Geesthacht(ゲーシュトハハト)。
本来なら、特に観光地でもないので来る事もないだろうけど、丁度Amsterdam(アムステルダム)に行く途中にあるこの町に、アメリカの大学時代に仲良かったJan(ヤン)が住んでるので会いに行ってきた。

西ヨーロッパに入った途端、物価が跳ね上がり、貧乏バックパッカーにはなかなか厳しい環境になってしまった。電車代も例外じゃなく、JRに比べると安いけど、今の私たちにはかなり高い!うーむ。


そこで私たちが利用したのが、ライドシェア(相乗り)システム。
ドイツではいくつかサイトがあるけど、今回私たちが使ったのは、Mitfahrgelegenheit(ミットファールゲレーゲンハイト)。
ベルリンで買った日本のカレー粉を早速利用してみた
サイトに行くと、「ハンブルクからフランクフルトに12月5日に行くので、同行希望者募集。携帯番号は○○××」みたいな感じで、同行者を募っている人のリストがずらりと並んでいる。
その中から自分のスケジュールと行き先に会う人を見つけ、連絡を取り、会う場所を決めるというシステム。
メリットは、何といってもコストのシェア。高速代とか、ガソリン代とか、シェアし合ってお互い旅行費が浮くという設定。それ以外にも、一人で運転するより誰か一緒にいたほうが起きてられるとか、新しく友達ができるとか、ちょっとしたプラスもあるしね。
因みに、日本人でドイツのこのライドシェアに感銘を受けた人が、日本でもこのシステムを作り、今着々とユーザーが増えてるらしいので、日本でも興味がある人は、是非。


ヤンと再会!
週末近かったのもあり、かなりの人数が車でのベルリン~ハンブルク間の同行者を募集してたんだけど、目を引いたのが、電車のライドシェア!
ドイツは、交通事情が発達していて市内でも、長距離でも、とってもお得で電車を使いたくなるようなプランがいっぱいある。

その中でも面白いのが、週末チケット。
週末の定期券みたいな感じ(単身赴任者とか学生が実家に帰るのに使ったりするのかな?)なんだけど、これは週末なら4名まで同行者を連れて行くことが可能。普通は家族とか友達とかを連れて行くための枠なんだろうけど…。

勿論、これをうまく利用して、同行者を募り定期代を少しでも浮かそうという輩もいる。
私たちは、最初全然知らなかったんだけど、実際一緒に連れてってくれる人にホームで会ってみたら、「うーん、ちょっと怪しい?!?!」という雰囲気が。
ホームではやたらキョロキョロしてるし、「話しかけるな」オーラ出てるし…。
どうも、一日に何回も往復してお小遣い稼ぎをしてるみたい。
特に規制はないと思うけど、さすがに一日に何回も長距離列車に乗ってると怪しまれ、駅員さんに捕まるのを恐れているような。なるほど。


うーむ。やせすぎですね。
お陰で、わざわざ駅まで送ってくれたHilary(ヒラリー)に見送られ、列車に乗って、駅員さんが無事チケットチェックが終わるまでドキドキしっぱなし。同じように他に何人か私たちみたいに同行させてもらってる旅人がいて、そちらもドキドキしてたみたい。
ふぅ~。安く済んだけど(半額以下)、なんか疲れたな~。

車で行く覚悟をしてたんだけど、列車でいけたので、なんと2時間弱でハンブルクに到着!
もうすぐヤンに会える~とウキウキしながら、ハンブルクから郊外まで地下鉄に乗ろうとチケット売り場に行ったら…。

ううっ、ベルリンに比べてわかりにくい。
ホームも、すごくわかりにくい所にあるし。寒い中、ウロウロうろうろ、ストレス溜まったよ…。
一気にハンブルクの交通機関が嫌いになった。も~~!


シュトーレン食べ比べ
そんなこんなで、ちょっと手こずったけど、無事ヤンと会う約束をしていた駅に到着。
9年ぶりだし、私は髪短いし、Joeは髪長いし、お互いわかるかな~、大丈夫かな~と心配だったんだけど、全くの杞憂だった。

見た感じも9年経ったと思えないくらい変わってなく、相変わらずヘビーメタルが好きで、優しいヤンだったよ~。嬉しい。


ドイツといえば…
それから二日間、ゆっくり過ごした。
観光のプレッシャーがないというのも、たまにはいいもんだ。
外に出てやった事といえば、ヤンが高校の先生をしているので、週末誰もいないドイツの高校を見学させてもらい、ちょっと町の中を散歩してカフェでお茶したり。

あとは、家にこもりっきり。
寒いんだもん。
ベルリンのアジア食品店でカレー粉を買っていたのでカレーを作り、クリスマスが近いのでドイツのクリスマス菓子のシュトーレンを数種類買ってきて味比べし、ドイツビール&ワインを飲みながら、お互い離れてからの9年間の人生について語り…。誰とまだ連絡取ってるかとか、大学時代の懐かしい思い出話とか、旅の話とか、とにかく話が尽きなかった。
やっぱり旧友との再会はいいなあ。


聖ニコラウスが来てくれた♪
さて、出発の日は、12月6日。
次の目的地はAmsterdam(アムステルダム)。
荷物を詰めて、バックパックを背負って、さあまた移動だ~と靴を履こうとしたら…Twixとみかんが私達の靴の中に!

St.Nikolaus(ドイツでは、日本で言うサンタさんの聖ニコラウスが12月6日に来るのだ)が来た~~~~~~!!!
ふふ、やっぱり、ヤンは優しかった~♪
しかも、最寄の駅でなく、わざわざハンブルクまで車で送ってくれたし。
ありがと~~!お世話になりました!
今、日本語に興味があり、日本語を勉強し始めたらしいので、いつか日本で会えるといいなあ。

Thanks for your super hospitality, Jan!



● おまけ:
ついでにこの日は、旅に出てから300日!
記念写真は電車の中で…
旅に出て300日!