2010年6月7日月曜日

Colombia: Salento: 旨コーヒーとおじいさん

[コロンビア ~サレント~]

Salento(サレント)は、コロンビアンコーヒーの産地、Zona Cafetera(ソーナ・カフェテラ)の真ん中にある、高原地帯。
コロンビアに入る前から、ここZona Cafeteraには絶対来ることにしていた。

コーヒーは、赤道に近い国でしか育たないけど、暑いところは嫌いなのだ。
缶コーヒー等に使われるコーヒー豆のRobustaと言う種類は、少し暑くても大丈夫だけど、美味しいコーヒーを作るArabicaという種類は、標高1500m~2500mでしかうまく育たないとか。
なので、コーヒーの産地は、熱帯亜の国にありながら、山の麓とか、高原地帯に多い。

ここ、サレントも例外ではない。
暑いCaliから、バスで3時間のArmeniaで乗り換え、更にバスで高原へと入って行くこと1時間、涼しくて見晴らしの良い、サレントに到着!そのまま、バス停から歩いて200mの「Plantation House」というホステルへ。

このホステルは、イギリス人のTimが経営するホステル兼コーヒーのオーガニックファーム。
サレントから一番近くにあるコーヒー農園でツアーができると言うことで、選んだホステル。
なのに…。

この週末は連休で、相当混んでるのを知っていたから、Timには、前日に3回も電話して、部屋がちゃんと予約取れていることを確認したいた私達。
なのに、着いたら「あ~、実は、今日部屋がないんだよね。でも、大丈夫。他のところを予約してあげるから」と、いけしゃあしゃあと、謝らずにおっしゃる!それが、同じ値段なら良いんだけど、予約してた部屋より全然高い。
おいおいっ!

ということで、普段あんまり怒らない私たちも、結構腹が立ったぞ。
ゴネていると、「うーん。じゃあ、一つ農園にある別館の部屋にダブルベッドがあるから、それを二人で800円でいいよ。」と。
その農園の別館は、シャワーはなく、部屋はかーなーりベーシック。床は土むき出しだしね。
でも、農園は高台にあるので、きれいだし、折角面白い展開になったので、農園に泊まる事にした。


10分の下り坂を辿って行ってみると、部屋はうーんって感じだったけど、やっぱり景色はとってもビューティフル~!
直射日光が苦手なコーヒーの為に、バナナに、パイナップル、ベリーの木がいっぱい植えてあり、その間にコーヒーの実(英語でcoffee cherry)がたわわに生ったコーヒーの木が一面に。
明日のTimによるツアー(これは 5000コロンビアンペソ=250円程)が楽しみ!


さて、落ち着いたところで、夜は、小さいけど賑やかなサレントの町の中心でディナー。
おいしくて安いセット料理でチキンを食べ、ホステルに帰ろうかと歩いていたら、道端でカリでのサルサコンテストを液晶で写しているおじさんが。
面白そうだったので、他の野次馬(?)と一緒に観てると、野次馬の一人の人の良さそうなおじいさんに「?Te gusta salsa? (サルサ好き?)」と、話しかけられた。
 「大好き!実は、昨日までCaliにいて、クラブに行って踊ってきたよ!でも、みんな上手くてびっくりした~」と言ったら、「そっかそっか~!」とご機嫌。

そろそろうちらもホステルに向かおうかと、テレビを離れ、ついでにおじいさんに「サレントでコーヒー飲むならどこがお薦め?」って聞いたら、おじいさん、「俺について来い!」と。

一瞬、外国人誘拐の話が頭を掠めたけど、おじいさんはとっても人が良さそうだったし、あまり暗そうなところに連れて行かれそうだったら逃げようと思い、折角楽しそうな冒険になりそうだったので、二人で着いていく事にした。

わずか20m程歩いたところで、スタスタとおじいさんが観光客向けではなく地元の行きつけのカフェに入っていく。
「お、良さそう!」と、ついて行って一緒に席に座ると、おじいさん、店員さんとやっぱり顔馴染みらしく、自慢げに「俺の友達だ!最高のコーヒー淹れてやってくれよ!」と言ってくれている。うちらの分もオーダーしてくれ、おしゃべりしながら待つこと5分。
本当においしいコーヒーが出てきた。感動!

今まで、南アメリカで美味しいコーヒーなんて、ほぼ飲んだことがない。南の方ではお茶カルチャー(アルゼンチン: ブエノスアイレス: マテ茶参照)が発達していて、コーヒーはあんまり。
欧米人が多く泊まるホステルでも、ほぼインスタントコーヒー。なぜか、ブラジルでもあまりおいしいコーヒーに恵まれなかった。
それなのに、ここコロンビアで一気にレベルが高いコーヒーに巡り会え、嬉しかったなぁ。

おじいさんは、「ここのコーヒー、悪く無いだろ?他の観光客向けのカフェも美味しいんだろうけど、値段は3倍だよ。」と。ここでは、コーヒー一杯30円。年金生活なのに、奢ってくれた。

その後、すっかり気をよくしたおじいさんは、夜なのに、サレントの町のツアーをしてくれることに。
まずは、メインストリートに始まり、高い観光客向けカフェ、おじいさんのお気に入り朝ごはんスポット、町を見渡す丘の上(真っ暗なので何も見えず~)、白人観光客で賑わうバー、自分の家などなど、色んなところを歩いて紹介してくれた。途中、携帯で音楽を大音量でかけて、音楽に合わせて歌いながら陽気にツアーを続けてくれた。

この町でずっと育っただけあって、行く人来る人、みんな彼の事を知っていたみたいで、みんなに声をかけられている。サレントが大好きなおじいさん。自分の誇りの町を、私達に紹介するのが楽しくて楽しくて仕方なかったみたい。
私たちも、お陰で最高の時間が過ごせた。
最後にもう一度カフェでコーヒーを飲み、お別れ。一緒に写真撮っておけばよかったなぁ。
それにしても、コロンビア人、本当にみんなフレンドリー!!


次の日は、待ちに待ったコーヒー農園ツアー。
ホステルの予約の整理はできないのに、コーヒーについてしゃべらせたらピカイチだったTim。
次から次へと、コーヒーの歴史、コーヒーの性質、コーヒー農園の運営の仕方まで、色々と教えてくれた。

興味深かったのは、赤いコーヒーの実が食べられるということ。
実際食べてみると、実自体は砂糖水みたいで甘かった。そして、種の部分がコーヒー豆。

まず、この種を水につけて糖分が高い実の部分を完全に洗い(これをしないと、ローストする時に、糖分がカラメル状になって温度のコントロールができなくなるらしい)、乾燥し、殻をむいて、ようやくローストするんだとか。
最初にコーヒーを飲もうと思った人、よく思いついたなぁ。偉大だ。
最後に、淹れたてのオーガニックコーヒーでツアーを終え、うちらはダッシュで部屋に戻り、サレントを去る準備に。







本当はもう一泊する予定だったのが、次の日は連休の最後なのでBogota行きのバスが埋まってしまう可能性があるとか。
水曜日には、珍しく飛行機でCartagena(カルタヘナ)に飛ぶ予約をしてあったので、今回は予定の融通がきかないのだ。なので、本当は、サレントのもう一つの見所である、「Valle de Cocora (ココラの谷)」に行きたかったんだけど、それを泣く泣く諦め、サレントを後にすることにした。

無事、Timのコーヒーを二袋購入し、ダッシュで混み混みのバス停に向かい、チケットをゲット。
一度、アルメニアに向かい、本当はそこからすぐ20時出発のバスに乗ることも出来たんだけど、朝3時に着いても困るので、到着時間を考慮して、夜中12時45分発をチョイス。

ホステルから一緒だった、アメリカ人のVyとスイス人のRafaelと4時間べちゃくちゃしゃべりながらバスを待ち、無事ボゴタ行きのバスに乗車した。

サレント、今度行くときはValle de Cocora見たいな~。

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