2010年4月11日日曜日

Brazil: Pantanal (Miranda): シンプルライフ

[ブラジル ~パンタナル~]

旦那が熱を出し、 ここMiranda(ミランダ)の町に
アメリカ先住民で今はPantanalのガイドをしているMarcello(マルセロ)とスイス人の奥さんMirijam(ミリヤム)夫妻のホステルにお世話になって早5日。

土地とそこに建つ古い寂れた家を買い、住居兼ホステルにお金をかけず改装するため、全て自分達で建てたり組み立てたりしている。
家全体の水道システム(井戸→タンク→ホース→各所の水場)、下水、温水シャワー、水洗トイレ、インターネット、テレビ、庭、石釜オーブン、バレーボールコート、池兼プール、鶏小屋…。
手作りが故に、全てコードやホースが所々丸見えで、都会みたいにしっかりと目隠しされているわけではないのだ。
この手作り感が、「田舎暮らし」っぽくて私は好き。

でも全てを一から作る喜びは、やっぱり何物にも変えられない!
まだこの土地を買って間もない為、やることは盛りだくさん。
私も時間があったら、壁にペンキ塗ったり、草刈り&地面を平らにして池までの小道を整えたり、網戸を張ったり、などボランティアで手伝いたかったなあ。
取敢えず、Joeを病院に連れて行ってくれたお礼に、庭の手入れを少し手伝いました~。

さて、このお手製の家は不便なことも多い。プロがしっかり建てたわけではないからか、ここに来てから5日間の内に、既に 水、シャワー、テレビ、トイレが壊れた。
勿論、自分達で建てた経験があるので、1日もすれば直るんだけど、2~3時間では直らない故障も多い。
シャワーの故障ぐらいは今まで他のホステルでも経験し、冷水シャワーを浴びることになったことは多々ある。
テレビもあまりふだんから見ないし、ましてやポルトガル語の番組は観てもわからないため、あまり不便を感じない。

子供の頃、インドネシアに住んでいた時、停電や電話の混線などは日常茶飯事だった為、ちょっとやそっとじゃ不便を感じない私だけど、今回水が使えなくなったときは困っ た~!


日本での断水は先に時間帯がわかっているため、特に問題じゃないんだけど、先日いきなり水が使えなくなった時はかなり不便だった!
その日は私達の3年目の結婚記念日。でも旦那は熱にうなされていた。
そんな中、ホステルのオーナー夫妻は「和食が食べてみたい!」 と言っていたので恩返しに和食を作ることにした。さすがブラジル、こんな田舎にも日本人人口が多い!
お陰で「Nacagami」(ナカガミ)という日本人が経営するでっかいスーパーまであり、なんとか味噌と醤油と焼き海苔まで手に入れることができた。

限られた食材で作る時はかなりの創造力が必要とされるのを痛感…。
かっぱ巻き、なすの味噌炒め、味噌汁、豚の生姜焼きを作ることにした。
そんな中、井戸から通じるタンクの大元の蛇口が壊れ、タンクが閉じられたままの状態のなってしまった…!!
これを直すのに、まず新しい蛇口とそれに合う水道管を買い、壁に穴を開け、水道管の長さをのこぎりで調整し、タンクを清掃…これも一筋縄でいかず、随所で手こずりながらなんとか直ったのが夜の8時。およそ半日の断水。
料理をするにもトイレに行くにも、細かいところで実は水を色々使ってるんだなあと痛感した日だった。

そんな苦労を重ねて水道が治った瞬間は、まるで、お祭り騒ぎ!
Marcelloが「やったー!!やったー!!!Yeah!!」と叫んで犬と一緒に走り回ってた。
「蛇口をひねれば水道から水が出ること」、「トイレが使えること」、「スイッチを押せば電気がつくこと」を幸せとし、壊れた物を直し、廃材を集めて新しいものを建て、疲れたら木陰でそよ風を受けながら冷たいお茶を飲み、時間をかけてご飯を作り、するこのシンプルライフ。

実際私も、5日間のMiranda滞在の間大自然の中(Mirandaは町だけど、Marcelloのホステルは町外れの緑の中にある)、Joeが療養している傍ら、マンゴーの木の下のハンモックで本を読んでウトウトしたり、ネットサーフィンしたり、おいしい手作りインディアン料理を堪能したり、犬と遊んだり、Marcello・Mirijam夫妻や他の旅人達としゃべったり、インディアンの人がやるようにJagua という木の実でタトゥーを入れたり(5日ほどで消える)、キャンプファイアーを囲んだり、様々な遊びに来る野鳥を観察したり…。
本当にリラックス~って感じの日々を過ごせた。

日本では当たり前のことが、こんなに大きな喜びをもたらしてくれるんだいうことを思い出させてくれた、素敵なパンタナルライフだった。

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