2010年5月21日金曜日

Peru: Aguas Calientes & Machu Picchu 3: 天空の町 マチュピチュ 

 [ペルー ~マチュピチュ 3~]

こんなに暑いとは思わなかった為、パジャマは長袖を持ってきてしまっていた。
それじゃあ暑すぎて寝れない為、シャワーを浴びた後、仕方なく下着だけ替えて、上下とも前日来たまんまの格好で寝ていた。

午前4時半。ジョーのiTouchの目覚ましで目が覚める。
まだ外は真っ暗。
ここまで来たのにも関わらず、やっぱり早起きとWayna Picchu(ワイナピチュ)の1200段の階段にちょっと億劫な私。でも、無理やり体をベッドから引っ剥がし、出発の準備を始めた。
と言っても、着替えは無いため、そのまま起きて顔洗って歯を磨く位だったけど~。

午前5時。
ホステルを出発し、バス乗り場へ。ちらほらと観光客が同じようにバス停に急いでいるのが見えるけど、始発は5時半なので余裕の表情で特に急ぎもせず…。バス停に到着して、思わず叫んじゃったよ。とうに、200人は並んでる!!!!うが~~~~ぁぁぁ!!
「ワイナピチュ、無理かもねぇ。またいつか来なきゃねぇ」なんて、3人で諦めモード。
うちらが着いた後も、列は長くなるばかり。

そして、午前5時半。
バスがずらりと並び、並んでいた人がどんどんとバスに消えて行き、30人の満員に達したバスはどんどんと闇に消えていった。
うちらは6番目か7番目のバスだったんじゃないかなぁ。

30分ほどグネグネと山道を登り、ついにマチュピチュ入り口到着!
既にバスで到着していた観光客だけでなく、朝3時に起きて徒歩で登ってきた人たちで入り口は人でごった返していた。う~ん、やっぱこりゃ無理だ!
それでも、一人でも人を抜いて列に並ぼうと早足で入り口前の列に並ぶ。
早くもガイド希望の人たちが値段交渉のため寄ってきて、「それどころじゃないんだよ~」と思いながら前の人に着いていくと、まだ入り口に着く前に職員らしきおじちゃんが「Wayna Picchu? A 10? (ワイナピチュ?10時?)」と言ってきた。
「Si, si (はい、はい)」と勢い良く肯くと、ホッチキスで小さいチケットを入場券に付け、赤ペンでささっと「389」と書いて去っていった。
「え?え?何今の?」と3人で不思議がっている内に、どんどん押されて入り口へ。
知らない内にマチュピチュに入ってた!

で、結局ワイナピチュのチケットはどうなったのか?
そう、あのおじちゃんがホッチキスで止めてくれたのがチケットだった!よく見ると、私は389、ジョーは390、そしてFionaが391!400人しか入れないので、ぎりぎりセーーーーフ!
因みに、チケットが取れなくてもチケットをもらった人全員がワイナピチュに入るとは限らない為、時間になったらワイナピチュの入り口に行って待っていれば入れる可能性もある。

丁度、朝日の時間になり、遺跡が見える場所に急ぐ…。
木々の中を通る小道を行くといきなり目の前が開け、あのマチュピチュが目の前に広がった。
ジョーは早くも感無量の様子。
私も、やっと「ああ、ここまできた!」と感動。

マチュピチュは熱帯雨林にあるため、乾季と雨季しかない。
今は丁度乾季に入ったばかり。とは言え、早朝は霧に包まれることが多いらしい。
でも、この日は雲はあるものの、青い空が広がりとっても爽快!ラッキー♪

観光客に揉まれながら、写真を数枚撮った所で、Fionaが「私、やっぱりガイドさん探す」と言い出したので、私達も一緒に探すことにした。
この大きな遺跡の秘めた歴史を知らずして歩いてもあまりありがたみが伝わってこないだろうと思ったからだけど、実際他のツアーのガイドさんにお願いしてチップだけで参加させて貰って色々聞きながら2時間見て回ったら、本当にガイドさんがいてくれてよかったと思った。
情報があるだけで、遺跡の面白さが断然違う!!(当たり前?!)
因みに、ガイドさんも天気がいいのはラッキーだと言っていた。

ガイドさんから教えてもらったことの一部を紹介。
インカの人は石細工が得意で、ヘマタイトで作ったハンマーだけで硬い花崗岩を直線でできたレンガのような形に加工したり、パズルのように他の石と多角形でかみ合うようにしたりすることができた。
でも、全てを直線でつくったかというとそうでもなく、本当に大切な太陽の神殿などは丁寧に丁寧に磨き上げて石と石がぴったりと噛みあった壁を作るんだけど、大したこと無い建物は、ちょっとガタガタだったり。
マチュピチュの本当の名は未だにわかってないこと、マチュピチュの住人がどうして滅びてしまったかわかっていないこと、何故この場所に天空都市を作ったか(特別な4つの山の丁度真ん中)など、ただ歩いて見ただけではわからないことを色々と学べた。

10時にはツアーが終わり、いよいよWayna picchuの入場時間になった。
Wayna Picchuへの入場は2部制で、それぞれ200人ずつ7時入場組と10時入場組に別れていて(最初にワイナピチュ入場チケットを貰う時にどちらか選ぶ)、私達は比較的天気がよいとされている10時入場組にしていた。

写真で見るとわかるとおり、マチュピチュの目の前に聳え立つワイナピチュ(中央右)はかなり急な山。
既に登った人には、急な階段がずっと続いてきついきついと言われていたから結構ビビッてたんだけど、実際登ってみると確かにきついけど、パタゴニアで訓練(?)したお陰か、意外と辛くはなかった。…登りはね。

頂上に着いてみると、「なんで、どうやってこんな急な崖の上に遺跡が?!」と思うくらいまた見事なインカ遺跡がちょこちょことある。本当に天を大切にしていたんだなぁ。

さて、そこから見るマチュピチュはまた絶景…と聞いていたんだけど、正直なところ、個人的にはマチュピチュだけだと、ちと物寂しい感じがした。マチュピチュとワイナピチュが一緒になって見えるマチュピチュ側からの風景の方が好きだな~。
あと、頂上は岩ばっかりで、しっかり立てるところが無く、またまた高所恐怖症の私はビビッてばかり。降りることしか考えてなかったのも楽しめなかった原因だったのかも。
持ってきたサンドイッチをほおばっていると、段々雲行きが怪しくなってきて、ついには雨がポツポツと。ついには結構降ってきたので、降りてマチュピチュに戻ることにした。

さあ、帰りが大変!ちょっと下を見ると、2500mも下に川が見える。
しかも階段は全て石で作ってある為滑るし、手すりもない。
優しい優しい旦那さんはそんな高所恐怖症の奥さんの手を取り、頂上からワイナピチュの麓まで、ずっと後ろ向きで降りてくださいました。あ~、この人と結婚して本当によかった!
高所恐怖症の人は、ワイナピチュを登るかちゃんと考えるべし。。。

午後1時半。
降りたところで雨もやみ、その日に電車でクスコに帰るFionaともお別れ。
うちらはそのまままだ見ていない部分の遺跡の探索をすることにした。
この時間になると、朝早くみんな来るせいか、 観光客がぐんと減る。そして、静かになったマチュピチュを堪能できるのだ。
更に、青空もすっかり雲で覆われ、辺りも段々霧に包まれてきたけど、またそれが神秘的な雰囲気をかもし出してきた。
特に入り口とは逆にある部分の遺跡は、まさに天空の城ラピュタみたいで、もう頭の中ではずっとラピュタの曲が流れていたよ。






そんなこんなで、歩きながらまた 段々畑の上の方に移動。
その頃にはまた雲が晴れ、淡い夕方の光がマチュピチュを照らしていた。う~ん、本当に美しい。
ここにこんな日常を毎日過ごしていた人々が住んでいたんだと思うと、本当に不思議。
さすがに朝っぱらから盛りだくさんだったので、ここで段々畑の芝生の上で昼寝。う~ん、贅沢!
ジョーは、まだまだ感動中で、寝るのが勿体無かったらしく、ぐーすか寝ている私の隣でスケッチをしておった。

そして、4時半。
日が暮れる前には、アグアスカリエンテに着きたかったため、マチュピチュをあとにすることにした。
名残惜しそうなジョー。また来ようね、と言いながら振り返り振り返り、 出口へ。

あ、ここで一つ忘れちゃいけなかったのが、パスポートへのハンコ。世界で数箇所、入出国新災害でパスポートにハンコを押してもらえるところがあるんだけど、 このマチュピチュもその一つ。
無事にハンコをゲットして、バス代をケチる為に徒歩で下山を開始。

これがまた結構急だし、長い。
延々と1時間半、階段を降り続けた。
これを暗闇の中早朝4時に登ってくる人が信じられん~。

無事下山し、中華料理(これまたコースで10soles(350円)!)でお祝い。
夜は、ヘトヘトに疲れていたため、ご飯の後はホステルに帰ってそのまま熟睡。
翌日、筋肉痛の足を引きずって同じ道を11時間かけて帰るのも嫌だったので、ちょっと贅沢して電車に乗って4時間でぴゅーんとクスコに帰り、私達の冒険は幕を閉じたのであった…。





最初は面倒くさいなんて言ってたけど、これは本当に苦労して行って良かったと思った。
写真ではわからない感動に溢れていたマチュピチュ。

そして、他の多数の観光客のように急いで半日ですまさず、一日たっぷり朝日から夕日まで堪能したのは、本当に良かったと思う。

何より、ジョーの夢がかなえられたのが私には嬉しかった。


ちゃんちゃん。

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