2010年8月13日金曜日

Egypt: Cairo: ラマダンと熱射病


 [エジプト ~カイロ~]

エジプトは、今ラマダンの真っ只中。
なので、日が昇っている内は、誰も何も食べないし、飲まない。
その為、体力温存の為か、みんな昼寝をしたり、道に座っていたりするだけでなく、国全体で働く時間が少し短くなる。 

ということは、午後10時から晩御飯を食べて、夜中まで飲んでるスペインとは違い、ラマダン中のエジプトを観光しようと思ったら、朝早く起きて早く行動を開始しないといけないのだ~!
まぁ、お酒もラマダン中は買えないし、昼から観光したら暑いだけなので、実はそっちの方がとっても健康的なんだけど。


まだスペイン気分が抜けない私達は、昨晩遅く寝て、朝早く起きた。そう、寝不足。これが後で命取り(?!)に…。
朝食付きを歌ってるけど、パンと卵とコーヒーのシンプル朝食。ま、何も無いより全然良い。ラマダン中は、朝に食べ物を買おうと思っても売ってる所が少ないしね。

ちょっとタラタラしちゃったけど、9時半には地下鉄の駅へ。
最寄のSadat駅から、Old Cairoと呼ばれる、中心からちょっと外れた旧市街っぽい地区へ行った。なんと、切符は1EGP(15円)!思ったより整備されていて、使いやすい地下鉄。
降りた駅は、coptic christianというキリスト教の一派の教会が固まる、Mar Girgis駅。


ちらほらと観光客の姿発見。ちょっとほっとした。
と言うのも、手ごろな薄い長袖がないので、今日はTシャツ姿の私。
女性は、本当は手も足も髪も隠さないといけないんだけど。
まあ、観光客だから許されるけど、でもやっぱりほとんど周りに観光客がいないときは、浮きまくり!失礼になってないか、結構気を遣ってたの。
子供の頃、インドネシアにいた時は、そんなに気にしたこと無かったなぁ。
折角8年も住んでたんだから、もうちょっと、ちゃんとイスラム教について学べばよかった。

さて、他の短パンTシャツの欧米人観光客がcoptic church museumに入っていくのを横目に、入場料を払うのが勿体無い私達は、そのままCitadel方面へ。でも、プチ迷っちゃって、いつの間にか観光客用にいたるところに配置されているTourist policeの全くいない、とってもローカルな道に入り込んでしまった。
まあ、方向は正しいので、そのまま歩いたんだけど…。
最初、前述のように格好が失礼じゃないか気になっていたんだけど、うちらが歩いていた地域はあんまり観光客が来ないらしく、みんな興味津々。

で、その内、道に座ってる男の人達に、笑顔で 「Welcome!」(実はこれ、後にアラビア語ではウェルカムとハローは同義語だと知ったんだけど)と言われるように。小さい子供たちも、大声で「Hello!」って握手を求めてきてくれたりして。なんか、本当に嬉しかったなあ。純粋に興味を持って、フレンドリーに接してくれて。

カイロは、観光客が多い為、ピラミッドの近くや、tourist policeがいるような所は、すっと横に寄ってきて頼んでも無いのに色々教えてくれて最後にチップを要求してきたり、しつこく物を売ってきたりする人が多いと聞いていた。

でも、私たちが見たところ、そんな人も数人会ったけど、笑顔で「いらないよ~」とちゃんと伝えたら、南米の観光客がすごい所に比べたら全然しつこくなく、あっさりどっか行ってくれた。全然苦じゃない。ラマダンという宗教的な行事の最中だから、そんなに悪いことする人もいなさそうだし。
前述のように、観光客と普段接さない人たちは、フレンドリーに声かけてくれるし。
私は、エジプト人、好きだなぁ。
目には目を、笑顔には笑顔を。

あと、ホステルの人も言ってたし、私達も観光客が行かないような裏道に迷い込んで感じたけど、カイロって、ぼったくりは多いかもしれないけど、治安は悪くないと思う。
一日ごちゃごちゃの市内を歩きまくったけど、全然危険を感じなかった。

さて、Citadelに着いたのはいいけど、入場料が高いので、これも諦めた。いつか、将来戻ってくればいいよね。
次は Khan el Khalili市場に向かって歩くぞ~と、気合を入れていたとき、とうとう「クラッ」っときた。
問題は、この時点で既に正午を回っていて、気温も高くなってきていた事。
そして、ラマダンなので、いくら観光客とは言え、やっぱり失礼になるのは嫌なので、人が目に付くところでなるべく水を飲まないようにしていた事。
更に、寝不足だったこと。
この炎天下、これだけコンディションが悪いとさすがにキツイわぁ。


なので、Citadel前でちょっと休憩。すると、おっちゃんが近づいてきて、色々説明を始めた。「おっ、頼んで無いのにガイド始めてチップを要求する手口?」と思ったら、説明するだけして、うちらは高くてCitadelに入る気が無いのを伝えたら「そっか。じゃ、近くにただのモスクがあるから、お薦めだよ。行ってみなよ。じゃ~ね!」と、元いた場所に戻っていった。

暫くして、ちょっと気分が回復しておっちゃんに言われたとおり、そのモスクを目指して歩いてると、ちょうどそのおっちゃんもお祈りでそのモスクに行くからと足早に歩いていたのにまた遭遇。
結局、一緒に行くことになった。
でも、やっぱりちょっと仕組まれたなぁ。
入場料は確かに取らないけど、お布施を要求された。
二人で100EGP(約1500円)という法外なことを言われたので、まあ折角モスクを見れる機会だから半額ならと、「50EGPしか持って無い。それじゃだめなら、もういいや」って言ったら、50EGPでもOKとか。
 まぁ、個人に行くよりは、地元に根付いたモスクなので、貧しい人の薬や本になるらしいので、別にいいかな、と。

私たち自身は、観光客が集まってるとこよりは、こういう地元の人が行くようなモスクに行ってみたいと思っていたので、こんな珍しい機会に恵まれて、実はとっても嬉しかったの。
インドネシアでも、モスクには入ったことなかったし。

で、一度入ると、とっても自由に行動させてくれた。
お祈りしてる写真をとっても良いとか、そのモスクの芸術と歴史に詳しいおっちゃんに色々教えてもらったほか、Minaretというモスクについてる塔への鍵を開けてくれるようモスクの主にお願いしてくれた。お陰で、ジョーと二人だけでゆっくりMinaretからカイロを見渡せて、一人350円の入場料にしては、本当に良い経験ができた。
とっても、とっても古くて(築1200年)、歴史ある、素敵なモスクだったよ。


おっちゃん自身にも、チップをあげようと思ったら、いらないと言われた。
純粋にモスクに貢献したかったみたいで、根はとってもいい人。ちょっと騙された感はあったけど、普段出来ない体験をさせてくれたし、お布施の件について意外は温かい人だったので、良し!としよう。


人生、細かいことにいちいち眉毛を吊り上げていても、仕方ないよね。





にしても、散策しながらこのイスラム文化を久しぶりに肌で感じ、8年間も毎日近くのモスクから流れていたコーランを聞き、毎年運転手さんや女中さんがラマダンで断食してたのをみてたジャカルタでの子供時代(?)を思い出し、ちょっと懐かしくて浸っちゃった。

さて、モスクの後は、更に炎天下を歩き続け、やっと 「Islamic Cairo」と言われる地区の、Khan Al-Khalili市場へ到着!特に何を買うでもなく、ブラブラと見て回ったんだけど、品揃えが面白い!
香辛料売り場もあるし、モダンな服の売り場もあるし、イスラム教徒の女性用のアバヤ、ヒジャブ、ヒマール等がところ狭しと並んでいるお店もあったり。
短期の旅行で、荷物の重さを気にしなくて良かったら、買い物したかったなぁ。
今度来た時の楽しみに取っておこう。

さて、さんさんと降り注ぐ太陽の光とスモッグにまたもやヤバくなってきた私。
いつもはタフなのに、悔しいぃぃ!(ってなんの自慢にもならないけど。)
市場では、特に人が多くて水が飲めなくて…。
最後の方は、市場を駆け足気味で大通りまででてきた。そこで、目がチカチカ、頭がクラクラ。
眩暈がひどくなってきたので、とうとう水を買って飲んで一休み。ふぅ~。

大通りには、何万台もの車が所狭しと走っていて、排気ガスがすごい~!!けど、水を飲んだお陰でちょっと回復。
そこから次の目的地のエジプト博物館まで、タクシーに乗っても良かったんだけど、なぜか意地でも節約!の意気込みだったからケチって歩き始めた私達。でも、もう体がついていかなくてね~。歳だねぇ~。
結局Atabaという、二駅前の地下鉄駅から地下鉄乗っちゃった。でもタクシーより安いので、そこまで頑張った自分達にちょっと満足。

さて、こうしてようやくカイロの目玉の内の一つ、エジプト博物館に着いたんだけど、長くなってきたのでそのお話はまた次に…。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    9月3-7でカイロ弾丸旅行を考えているのですが・・・ラマダン中・・・不便ですかねぇ??
    でも、楽しそうなのが伝わってきたので・・:)

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  2. こんにちは!
    確かに、食べたいときに食べて、飲みたいときに飲むという普通にいつも出来る事が、開いているお店が減ることによってちょっと不便に感じるかもしれませんが、考えようによっては、普段体験できないラマダンなので、私達は実は逆に楽しんでいます!(お酒は昼夜限らず手に入れにくいです)
    探せば、やっぱり観光大国なので開いているレストランもあるし、日が沈んでからは、みんな外にでて賑やかです。
    ガイドブックに載ってるレストラン等を制覇しようと思ったら難しいかもしれませんが、流れに身を任せて開いているお店やレストランに入る、というスタンスなら大丈夫だと思います。博物館などは、閉まる時間が3時になったり、ちょっと早まる所もあるので、朝早くから行動するのをお薦めします。
    5日間あるようなので、ゆっくり町を周りながら、地元のAhwa(Coffee shopで、地元のおじさんたちがシーシャとタバコを楽しむところ。良かったら「Egypt: Cairo: Coffeehouse (Ahwa)」の日記を参考にしてみてください)大丈夫だと思いますよ :) などで夜ピープルウォッチングするのも楽しいかも?!
    基本的に、カイロ市内&周辺では、エジプト博物館、Old Cairo&マーケット、ギザのピラミッド、が主な観光スポットだと思うので、カイロだけを5日間なら余裕があると思います。(うちらは2日で上記の観光スポットをまわりました!)日本人の観光客も結構多く、みなさん楽しんでるようでしたよ!
    また質問があったら、いつでもhorizon.hunters@gmail.com にメールくださいね♪ Happy travels!

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